仮 定 さ れ た 有 機 交 流 電 燈

歴史・文化・環境をめぐる学術的話題から、映画やゲームについての無節操な評論まで、心象スケッチを連ねてゆきます。

道連れ/北風と太陽

2014-01-16 12:03:37 | ※ モモ観察日記
久しぶりの、モモ観察日記である。読者の皆さん、お待たせしてごめんなさい。

底冷えのする今朝、こたつに潜り込んでいるモモを急かして目覚めさせ、なんとか上半身を起こすところまで持っていったものの、彼女は寒いだなんだとぐずぐず言って、なかなか着替えのある二階に行きたがらない。
モ「寒いよう。二階に行くのやだよう。…一緒に行って」
カ「なんでぼくが行かなければいけないのだ」
モ「道連れがいれば、行ける気がするんだよう」
仕方がないので、ついて行く。
モモが着替えを選ぶのに震えながらつきあい、ついでに一階へ下ろす洗濯物を持たされ、暖かい居間へ帰還。そうして、着替えながらモモが問う。
モ「今週はもう出勤しないの?」
カ「土曜に行く」
モ「何しに?」
カ「卒論発表会」
モ「…(何かのスイッチが入る)学芸会なの!」
カ「…(また、つきあう)うん、そうね」
モ「カツポ、『北風と太陽』やるの!練習の成果をみせるの!」
カ「なにゆえ、『北風と太陽』なんだ?」
モ「なんとなく。一緒に暮らしているから」
カ「北風は誰なの?」
モ「わたし」
カ「太陽は?」
モ「おかあさん」
カ「……」
モ「毎日北風に責められるカツポ。『えーん、おかあさ~ん。』ププッ」
カ「……(『北風と太陽』って、そういう話じゃないよね)」
モモの妄想は続く。

※ ちなみに、母親とは一緒に住んでいません。
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愛の力

2012-07-20 03:58:12 | ※ モモ観察日記
夕食を食べ終わって一服していると、いまだ仕事の疲れがとれないのか、モモがふとつぶやいた。
モ「好きな人と10分間ハグすると、その日受けたストレスの3/4はなくなるらしいよ」
カ「へえ。しかし10分間というのは…暑いね」
モ「暑いねえ」
カ「でも、愛の力は偉大だ」
モ「偉大だよう」
カ「…しかし、好きだと思っている人が、気づかぬうちにそうではなくなっていて、10分間のハグがかえってストレスになることも…」
モ「難しいことは考えるな、がまんだ」
カ「いや、まだ我慢しなければならない状態ではない」
モ「そうか」
それなりの、愛の語らいの時間であった。
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夢ははばたく

2012-07-11 13:20:57 | ※ モモ観察日記
昨日寝床で、忙しさから夏休みへ向けての「希望」を呟いていると、モモがホームランをかっとばした。
か「『ダークナイト』行きたいな~」
も「どうぞ、行ってらっしゃい」
か「『グスコーブドリ』観たいな~」
も「どうぞ、って、なんだって?」
か「グスコーブドリ」
も「薬子 of dream?」
か「グスコーブドリだよ!」
も「ああ、宮澤賢治か。なんだか漢字が浮かんじゃったよ」
か「上皇サマと手に手を取って、平城還都ランデブーかよ!」
夏の夜は更けてゆく。
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ねごと

2012-05-03 10:25:40 | ※ モモ観察日記
昨日は昼過ぎから、モモの学会(宗教ではありません)仲間が、ウチに飲み会をしにやって来ていた。ぼくはしっかり出勤だったのだが、23:00前に帰ってみると、すでにほとんどの人が爆睡中。「一橋のトヨエツ」K氏のみが、リビングでワンカップを飲んでいた。
宴の残りもので夕食を摂り、1階で爆睡していたモモを2階へ移し、K氏の寝場所を確保。皿洗い等々宴の後始末をしてから、モモの様子をみにゆくと、何やら寝ぼけ状態で話しかけてくる。
「清盛はね、ミドリとマサヤの本当の子じゃないんだ」
「え?」
ミドリとマサヤは、妹夫婦。去年のクリスマス・イヴに男の子が生まれ、モモはその子に恋い焦がれているのだが(盗み出して来かねない)、そのことと大河ドラマの「清盛ご落胤説」がごっちゃになっているらしい。何度も確認を取っていると、話がさらに錯乱してきた。
「清盛はね、本当の子じゃないんだけど、お祝いがたくさん贈られてくるんだ。だからミドリとマサヤは、本当の子供じゃないんだけどなーと思いながら、もらっちゃう」
「もらっちゃうんだ?」
「もらっちゃう。でもお鍋は送り返す」
「お鍋は送り返すの?」
「うん、ボランティアで」
「…このこと、ブログに書いていい?」
「だめだめぇ。あんまり面白くないから」
書いてしまった。今朝話を聞いたら、やはりまったく記憶は残っていなかった。
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"まつり"

2011-04-03 10:11:13 | ※ モモ観察日記
昨日、朝がた新聞を読んだとき、テレビ欄に祭祀・芸能関係の番組をみつけたことを思い出して、確認して録画しようと、地下の書斎から吹き抜けで繋がった1階のモモへ声をかけた。
「教育テレビの深夜に、まつり関係の番組があったと思うんだけど、何時から何時までか、新聞で確認してくれない?」
返事とともにがさがさと新聞をめくる音がして、
「えーっとね、どれかな…。『天才!志村どうぶつ園 "春の赤ちゃんまつり"』?」
「…いや、確かにまつりだけども…」
実話です。ちなみにモモには、チャンネルの概念があまりなく、どの番組をどの放送局で流しているのかほとんど記憶できない。本人にいわせると、「チャンネルの少ない秋田で育ったからだ」ということである。
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今日の名言

2011-01-13 10:06:01 | ※ モモ観察日記
明け方、炬燵から出て皿洗いを始めると、物音を聞いて目覚めたモモが開口一番、「今日、モモ誕生日?」と訊いてきた。あなたが生まれたのは、7月25日ですよ。

髪の毛が横になびくように寝癖がついていたので、「モモ、ぼくエクトプラズム出てるよう」と喩えていってみたら、「今?」と返された。そういう問題ではない気が…。

Airに向かって仕事をしていると、横からモモが「土日の予定は?」と訊いてきた。
「土曜は仕事、日曜はいる」
「モモと同じじゃん!」
「…だから?」
「なかよし!」
…そうだね。
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寝言2

2010-09-18 22:57:27 | ※ モモ観察日記
明け方、仮眠をとりに寝室へゆくと、モモが少し目を開けた。
「どうした?」と聞くと、「なんで理科の教科書を買わないのよ!」と文句をいいつつ、最後は笑い声になる。寝ぼけながらも、自分がおかしなことを云っているのに気付いたようだ。
「…いやね、なぜかあたしが小学校の理科の先生になっていて、翠(妹)を教えているんだ。理科の教科書を出していないもんだから、『教科書どうしたの?』って訊いたら、『前の先生が買わなくていいって云った』って。…なんだろうね?」
それはこちらのセリフである。
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寝言

2010-09-15 00:40:03 | ※ モモ観察日記
「最近、ぜんぜん更新がないじゃないか」という一部のリクエストにお答えして、ついさっきの出来事から。
ワインを飲んで布団に大の字になり、爆睡しているモモへ向かって話しかけてみた。
「なんで君は、布団と布団の間の境界線上に寝ているのだ?」
「…うん?(寝ぼけている)…子供用なんだよ」
「? 何が?」
「…わさび」
「? 何の話をしているんだ?」
「…だから、君の飼っている牧場の牛だよう」
「牛? 誰が?」
「…壮一郎」
「大田壮一郎が、ぼくの飼っている牛なの?」
「違う違う。大田壮一郎が、君の飼っている牛に会いにくるんだよ」
「……」
何のことかさっぱり分からん。大田さん、何かご存知でしたら教えてください。
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モモ、学位を授与される

2010-03-20 13:07:29 | ※ モモ観察日記
19日(金)、東京国際フォーラムにおいて開催された「首都大学東京・東京都立大学合同卒業式・修了式」にて、モモは研究科代表として博士の学位記を授与されました。途中、石原都知事の「中世という暗黒時代を抜けて、ルネッサンスにおいて人間は解放された」という旧態依然とした歴史観が披露されたり、研究科長がモモの名前を読み上げるタイミングを間違えるなど多々ハプニングはありましたが、彼女は「そこらの小娘じゃないんだから」と堂々とした態度で代表を務めたのでした。こうしてモモは、おかげさまで「博士モモ」に生まれ変わりました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
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博士号取得!

2010-03-08 17:47:04 | ※ モモ観察日記
われらがモモが、おかげさまで、みごと博士号を取得したようです。万歳!
とりあえずご報告まで。詳細は後日あらためて。
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実在/非実在

2009-10-11 17:03:03 | ※ モモ観察日記
デアゴスティーニから、『東宝特撮映画DVDコレクション』なるものが刊行され、テレビで盛んに宣伝をしている。ぼくも当然創刊号(『ゴジラ』)を買ったのだが、CMを観ていたモモが、突如衝撃的なことを口走った。
「……恐竜って実在したんだっけ?」
「……え。うん、一応は」
「で、怪獣は実在しないんだっけ?」
「……」
「ゴジラって、恐竜?怪獣?」
あえて回答は避けておいた。
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ふたつの逃避

2009-09-03 02:32:25 | ※ モモ観察日記
時間的に、ちょっと逃避したくなってきた。爆笑しても忘れてしまうネタが多いので、モモ観察日記、メモ的に更新しておこう。

【その1】
ある日の明け方、隣で寝ていたモモが突然泣き出して訴えた。
「うわ~ん! 何でわたしが座布団をかじらなきゃいけないんだあ~!! 食べたくないよお~」
…しばらく言葉が出なかった。

【その2】
夕飯を食べながら所ジョージの『笑ってコラえて!』をみていると、「日本列島結婚式の旅」というコーナーで、神戸市北区在住の、猟奇的な彼女と草食系彼氏のなれそめが語られていた。結婚式で放映された再現ドラマを興味深そうにみていたモモが、不意に告白。
「わたし、高校の卒業文集の「好みのタイプ」の欄に、「従順な男」って書いてたんだよね」
…ぼくもその基準で選ばれたのだろうか?

【その3】
深夜(ついさっき)、もう寝るというモモの部屋のベッドで一休みしているとき、ふと「何か怖い話仕入れてない?」と聞くと、きっぱりとした一言が返ってきた。
「今日はまる一日勉強しなかった」
…確かに、怖いね。

ちなみにこれらは、ほとんど一日の間に起きた出来事である。
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月下美人と「やる気バス」

2009-08-17 18:58:17 | ※ モモ観察日記
お盆も終わり、春学期の成績評価に一日のすべての時間をつぎ込んでいる。100通ほどある「日本史概説I」のレポートが、なかなか最後まで辿り着かない。明日のうちには大学の別のプロジェクトの詰めの作業に入らなければいけないので、気持ちは焦るばかりだ。まったく夏期休暇といったって、溜まっている原稿を書く余裕はまったくない。このまま8月は終わってしまいそうだし、9月からはいろいろ会議も入ってくるので、研究の時間がとれないプレッシャーにナーバスになってきた。

ふと傍らをみると、時間は充分にあるのにまったく勉強をしていないヒトがいる。彼女は10月中に博論を出さねばならないはずだが、大丈夫なのか…?

「きみ、学位論文書かなくちゃいけないんじゃないの、もうほとんど時間ないよ!」
「(背を向けて)…待ってるんだよ」
彼女が何を待っているかは、これまでの経験から明らかだった。
「…やる気バスをか!」
「…うん」
「君のやる気バス、今月はもう来ないかも知れないぞ!休日ダイヤで行っちゃった後かも分からないし、どっかでガス欠になっているかも。そもそも1ヶ月に2回くらいしか来ないんだから。自分から追いかけた方がいいぞ!」
「モモのやる気バスの経営者はモモなんだよ。でももう、会社潰れちゃっているかも」
「じゃあダメじゃん!」
「誰か経営者代わってくれないかなあ」
「……」

うーむ。ちなみに、写真は玄関の前で咲き乱れる月下美人。ものすごく「濃い」匂いを発散する。名前からすると儚げだが、その姿は妖婦というに相応しい。夜の姿とは打って変わって、昼間は大変にしおらしいのだが。
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疑惑3:疑われたのは誰なのか?

2009-01-27 18:37:27 | ※ モモ観察日記
最近、「モモ観察日記」ばかりを書いているが、ここへ来て面白いことを次々と思い出しているのだ。いや、正確にいうと、思い出しているのは当のモモ自身である。つまり、自分で「面白かった」と認識しているわけで、世話はない。

今回の話は、ちょっと深刻?だ。被害が外部へ、それもうちの寺の檀家の方へ及んでいるからである。「事件」はもう仕事納めも済んだ、大晦日にほど近い日の昼下がりに起こった。
現在ぼくらが住んでいるのは、何を隠そう、ホールを1階、納骨堂を2階に持つ、自坊の「会館」の3階である。土日には1階で法事の会食が行われ、2階の納骨堂にも毎日のようにお詣りの方が訪れる。その日、向かいのそば屋で昼食を摂り会館へ戻ると、モモが1階に用事があるというので、ぼくだけが先に3階へ上がった。途中、2階に人の気配がしたが、普通に「ああお詣りの人が来ているな」と思っただけで、そのまますぐ部屋へ入ってしまった。しかし、しばらくするとモモが駆け込んできて、「大変なことになった」という。どうしたのか問い質してみたところ、次のような衝撃的な出来事が発覚した。
用事を済ませたモモが階段を上がってゆくと、2階にそこはかとなく人の気配がする。これは、ぼくが納骨堂に隠れて自分を驚かそうとしているに違いない!と確信した彼女は、裏をかいてやろうと納骨堂へいきなり飛び込み、「怪しいヤツめ!!」と叫んだというのだ。しかし、もちろんそこにぼくの姿はなく、呆気にとられた知らないおじさんが立ち尽くしていただけだった。
気まずい沈黙が流れた後、放心状態になったモモは、そのまま謝りもせずに3階へ駆け戻ってきたらしい。

うーむ…。そのおじさんの方こそ、モモを怪しいと思ったに違いない。一体誰だったのか、考えると頭痛がする。
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疑惑2:私は○○になりたい?

2009-01-25 04:26:16 | ※ モモ観察日記
年末年始のモモの件で、また思い出したことがある。
ぼくがテレビに背を向けているとき、中居正広が台詞を喋る声が聞こえたので、画面をみているモモに「何の映像?」と訊くと、信じられない答えが返ってきた。
「う~ん、……具?」
「……」
何の「具」になりたいんだ、あんたは。
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