く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<サッコウフジ(醋甲藤)> 紅紫色の総状花序を上向きに

2019年08月16日 | 花の四季

【ナツフジの仲間、「ムラサキナツフジ」の別名も】

 マメ科ナツフジ属のつる性の低木。日本の奄美群島から沖縄、台湾、中国南部にかけて分布する。和名は漢名「醋甲藤」の音読みから。江戸時代末期には観賞用の盆栽として栽培されていたそうだ。ナツフジの花色が白いのに対し、サッコウフジは濃い紫や紅紫の花を付けることから「ムラサキナツフジ」とも呼ばれる。

 花期は7~8月。フジは長い房状の花が垂れ下がるが、サッコウフジは上向きに咲く。葉はやや肉厚で光沢のある小葉7~9枚からなる奇数羽状複葉。花色や葉の形が変化に富み、分布域から「サツマサッコウフジ」(写真)や「タイワンサッコウフジ」と地域名を冠して呼ばれることもある。サツマは葉が丸みを帯び、花は紫がかった紅色なのに対し、タイワンは葉が細長く花は濃い紫色。秋になると長さ10cmほどの長い扁平状の豆果を付ける。

 学名は「Millettia reticulata(ミレッティア・レティクラタ)」。名付け親は英国の植物学者ジョージ・ベンサムで、18世紀に中国で活動したフランスの植物学者J.A.Millet(ミレー)への献名。種小名レティクラタは「網目状の」を意味するラテン語に由来する。

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