く~にゃん雑記帳

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<宮島> 「龍髯の松」真横に伸びた幹は長さ30mにも!

2019年08月08日 | 旅・想い出写真館

【樹齢約200年、五重塔・千畳閣そばの茶店の前に】

 広島・宮島の厳島神社を見下ろす「塔之岡」に五重塔と〝千畳閣〟とも呼ばれる豊国神社が立つ。そこに向かう途中、茶店のすぐ前に「龍髯(りゅうぜん)の松」と呼ばれる目を瞠るような松の木があった。クロマツ2本で、五重塔方向に横に伸びる幹は総延長が約30mに達する。立て札には「植樹 西暦1800年頃 四代目育ての親 塔之岡茶屋」と記されていた。

 松の名は1926年に当時の厳島神社の宮司が横に長い松の樹形を龍の頬髯になぞらえて名付けたという。茶店の主人が代々丹精込めて世話をしており、毎年約10cmずつ伸びているそうだ。この茶店で観光客に人気なのが黄な粉をまぶした「太閤力餅」。ただ訪れた日は運悪く休業日で、口にできなかったのが少々心残りだった。

 

 「塔之岡」の名前の由来になっている五重塔(重文)は1407年の建立で、高さ27.6m。塔之岡は毛利元就と陶晴賢が戦った厳島合戦(1555年)の古戦場として知られる。五重塔は禅宗様に和様を加えた建築様式で、屋根の軒先の反り具合が大きく柱や垂木の朱塗りが美しい。内部は非公開だが、心柱は上から2層目で止まり地面まで達していないそうだ。塔内に安置されていた本尊三尊像は明治初年の神仏分離令により大願寺に移された。

 五重塔のすぐ前にある豊国神社(重文)は宮島最大の建造物。豊臣秀吉が1587年、大経堂(読経所)として安国寺恵瓊に命じて建立した。建物の総面積は縁を含め約1300㎡。俗に千畳閣と呼ばれるのも畳857枚分の広さがあることによる。建設途中に秀吉が逝去し工事が中止となったため、天井や板壁がなく未完成のままになっている。こちらの本尊木造釈迦如来坐像などの仏像も明治の初め大願寺に移され、1872年に秀吉を祀る豊国神社となった。

 

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