【歯の伸び過ぎ防ぐため、何でもガリガリ】
ウサギの歯って、何本ぐらいあるか知ってる? 「人間が親知らずを除くと28本だから、その半分ぐらい?」。いいえ、人と同じ28本よ。前歯(門歯)が6本、それに奥歯(臼歯)が左右に11本ずつ。えっ、「ウサギの前歯は上下2本ずつしか見えない」って。実は上の2本の前歯の裏に、もう2本隠れているの。
「常生歯(じょうせいし)」。ウサギの歯は一生伸び続けるからこう呼ばれているの。伸びるスピードが一番速いのが上の前歯、次に下の前歯、そして奥歯の順。だから伸び過ぎないように、つい何でもかじっちゃうの。ペットショップで「かじり木」が売っているそうだけど、私の場合は大きな板を豪快にかじっちゃう。ビーバーにも負けないんだから。「女の子がはしたない」って。そんなこと言わないで。
以前、部屋の中で遊んでいて机の裏側に黒い線があったの。これをかじっていると、中の銅線まで見えてきたの。それが実はパソコンのコードだったのね。そのため、ご主人様はわざわざ新しいのを買ってきたうえ、部屋中の電気コードを黒くて硬いカバーで覆ってしまったの。いろいろ余分な出費をさせたけど、「習性だから仕方ないか」とあきらめているご様子。
前歯が伸び過ぎると「不正咬合」といってかみ合わせが悪くなるの。それに奥歯が伸び過ぎたら、口の中が痛くなったり、けがしたりするかもしれないでしょ。だから伸び過ぎを防ぐためにも草やワラをたくさん食べて、できるだけ長くモグモグすることが大切なの。甘いものをたくさんもらううちに、虫歯になる仲間もいるよ。私は今のところ大丈夫だけどね。