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先日、同じ日にフィリップ・ガレル監督の作品「愛の残像」と「灼熱の肌」を
見ました。
「灼熱の肌」は「愛の残像」から3年後の昨年に製作された作品で、今回は、
ローマを舞台に4人の男女のひと夏を描いたラブストーリーです。
売れない俳優のポール(ジェローム・ロバール)と恋人エリザベート(セリーヌ・
サレット)は、ローマに暮らす画家のフレデリック(ルイ・ガレル)のもとを訪れ
ます。
フレデリックには美しい映画女優のアンジェル(モニカ・ベルッチ)という妻が
おり、二人はは深く愛し合ってるのですが、少しづつすれ違いが生じていた
のです。
やがて映画仲間のロランもアンジェルが訪ねてきたりして、フレデリックは
妻に注がれる男たちの視線が気になって仕方がありません。
みんながドライブに出かけた時、アンジェルは一緒に出かけずロランと会う
のでした。
その後、アンジェルはロランとの関係を夫に告白し、事態は愛に翻弄される
男女の姿を浮き出して行きます・・・。
ストーリーは監督の亡くなった友人で画家をモデルに、オリジナル脚本で組
み立てたのだそうです。
前作「愛の残像」について、私としては不満たらたらの感想を書きましたが、
この「灼熱の肌」の方がより不満です。
ヒロイン役にイタリア女優モニカ・ベルッチを迎え、一途に愛の姿を描き続け
ようとしたガレル監督の意欲は買わないでもありませんが、「愛の残像」同
様に実話を基にしたとしても、演出に繊細さが欠けているし、お話自体が陳
腐で途中で退屈してしまいました。
更に監督の息子のルイ・ガレルが「愛の残像」に続いて画家役で主演してい
ますが、奥行きのない演技でいただけません。
名匠フィリップ・ガレル監督作品2本に期待をして見ましたが、低い打率で終
わってしまいました。
(8/6 KBCシネマ 3日目 12:15の回 17人)