経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

2/27の日経

2014年02月27日 | 今日の日経
 アベノミクスで一番意外だったのは、2013年前半の消費増だ。これを、気分が変わったからとか、株高の資産効果とか、お手軽な分析で片付けてはいけない。これが背景になって、今の非製造業の収益急伸がある。円安でも輸出が伸びなかったのとは対照的で、意図せざる成果だった。筆者も、まったく予想していないものだった。

 公共投資の増も意外だった。規模で言えば、安倍政権の15か月予算は、前年と大差なかったからである。実際には、2012年は執行がなされておらず、GDPは下方修正され、相対的に2013年が伸びる形となった。被災地以外に広げた成果だろう。もっとも、前年よりは伸びているはずだが、2013年も下方修正があるかもしれない。

 景気は、雇用が引き締まって、ようやく賃金が上がり始めたところだ。これを大事に育てていけば、デフレ脱出に成功していたと思う。こういう状況にならないと、人的資本の蓄積も進まないし、新規事業も花開くことにならない。収益急伸で分かるように、必要な体質改善は不況期に済んでいる。需要の底入れによって、成果をものにする時期なのである。

 1997年の第一次消費税デフレ以来、企業は成長を信じられなくなり、設備投資をせず、人材も非正規化で劣化させた。景気が上向くと、緊縮財政で芽を摘むことが繰り返され、国内で積極策を取った人達は一敗地にまみれた。今の経済界が「成長より収益、投資や人材より法人減税」なのは、その生き残りだからだ。国は、こうして傾くのである。

(今日の日経)
 賃上げの波が非正規にも。相次ぐ退社で正社員化・コープ。家事代行・共働き世帯も。地方の中堅も収益回復。人民元は対ドルで急落。保険料の納付期間延長、国年65歳まで。経済教室・好循環続かず・小幡績。

※このまま進めば景気回復の好循環なのだが。※労働需給が逼迫しなければ、待遇が良くならないということ。※元高は抑えられても、元安はどうかね。

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