果樹園の風

愛知県豊橋市で無農薬のレモンを栽培している河合果樹園です。
目指せ!楽しむ農業、楽しませる農業!

裸ん坊の草蜉蝣の幼虫と「夏だ!みかんだ!ベータパワーだ!」

2017年07月01日 07時23分58秒 | 日記・エッセイ・コラム
梅雨らしい天気の中で、仕事のピースを当てはめながら
ジグソーパズルを見える化して、作業のバランスをとっていく。
暗黙知の領域が広いのは、複雑に絡み合った品種や作型や自然の波が、
変数を多くし、時として定数も変数となるためである。
自然栽培や無農薬栽培のレモンの実、
それが重力に耐えるためにつかまっている芽には
アオバハゴロモ(青葉羽衣)という吸汁害虫の幼虫が白い綿をかぶって、
種の保存のために蒸し暑さを謳歌している。

慣行の栽培ではほとんど問題にならないはずだが、
河合果樹園の栽培では安全との引き替えに収量を犠牲にしているから見えるとも言える。

自然栽培園では、このアオバハゴロモを食べているのは、
クサカゲロウ(草蜉蝣)の幼虫である。
食べ終わると、アオバハゴロモの食べかすを身に纏い、
迷彩服のごとく次の攻撃に備える。
そんなことから、なかなか裸ん坊のクサカゲロウの幼虫はお目にかかることはない。
ところが今年、そのグロテスクな姿をカメラに収めることに成功。
たまたま衣装替えのために、脱ぎ去った瞬間だったのかも知れにない。
そこで、一句。脱ぎ去りし草蜉蝣のヌードかな 

今週から、温室みかんの収穫が始まった。
「夏のベータパワー」として、また高級果物として一世を風靡してきた歴史がある。
栽培技術もかなり高度で、みかんのゲノムを知るにはもってこいの研究材料だけれど
世の中の流れのなかでこういったものは必ず当たり前化していく。

その技術の中には、露地栽培だけでは学ぶことができないものが含まれている。
運が良かったのは、無農薬レモン栽培をはじめる前に、この技術を習得していたことだ。
つまり無農薬栽培のレモンに、その技術を応用させてもらったのだ。
「夏のベータパワー」は、温州みかんの中に特異的に含まれるベータクリプトキサンチンを夏に摂取して、
身体を健康に保とうというコピーなのだが、多くの人が意味を理解しえなかったので、
馬の耳に念仏状態で文字が躍っただけになってしまった歴史がある。
このベータクリプトキサンチン、化学的に合成しようとすると1ml当り、1万円かかるという。
そして体内に3ヶ月ほどとどまってくれる。(心当たりのある方もいらっしゃるはず)

そう言うと高価にに感じるはずなんだけど・・・・・・・、
大衆向きではないからといった言い訳も耳の奥に・・・・・・。
あと10日もすると、お中元も本格化する。
今年のコピーは「夏だ!みかんだ!ベータパワーだ!」
9月の上旬まで、暑く熱い収穫は続きます。

河合果樹園 http://kawaikajuen.jp/













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