果樹園の風

愛知県豊橋市で無農薬のレモンを栽培している河合果樹園です。
目指せ!楽しむ農業、楽しませる農業!

無農薬レモンの蕾の香りとマイナス思考

2022年03月28日 21時17分00秒 | 日記・エッセイ・コラム

一雨ごとに春が深まり、ソメイヨシノは満開になった。
一気に咲いて一気に散ることになるだろうと、
剪定は残すところ3反(3000㎡)ほどとなり、
少し気が楽になってきたが、足痛で足踏み状態←足踏みは出来ないけども。
無農薬レモンと無農薬レモネーディアの温室の中は甘い香りが鼻腔を広げ、
気持ちよく肺は空気を吸い込む。
今年も昨年同様実がとまる温度で推移してもらいたいと、
自然の神様へ貢ぎ物を持っていくとしよう。
先週から無農薬レモンの蕾の販売を開始した。
紅茶に浮かべたり、料理に添えたりして楽しんでもらいたい。
もちろん食べることも出来るし
酢漬けやシロップ漬けにすれば1ヶ月は食を楽しむことが出来る。
食べるとふわっとレモンの香りと、中のレモンの子供のふわりとした苦味に魅了されるだろう。

今は長野にレモンの加工品を採りに行く道中の車中で、
揺れるシートの上でブログを書いている。
2005年から書き続けているモチベーションは、農の世界への少しばかりの恩返し。
できる限り続けて行きたいと思いながら、新たに始める人たちの苦しむ姿も浮かぶ。
それを何とかしたいけど、上がり続ける資材につい愚痴も出る。
何度か上がっている段ボールは春からまた10%は高くなる。
ビニールは昔の倍近くになっている。
まして販売価格も・・・。
どの職業より厳しいが、社会を見渡せば我慢したもの負けの様な気になってきた。
このマイナス思考、蕾の香りで何とか吹き飛ばそう!

 

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ラボレームスとセッタレッダストと思うところ

2022年03月13日 12時09分03秒 | 日記・エッセイ・コラム

10日ほど前から鳴き始めた、春告げ鳥(鶯)の鳴き方もさまになってきた。
河津桜も満開となり、ヒヨドリとメジロの蜜の奪い合いが面白い。
朝露が降りるほどの本格的春の様相は、無農薬レモンや無農薬レモネーディアなど
一気につぼみを大きく膨らませることになりそう。
私自身の蕾も肉体と反比例して、38回目の生業にラボレームスという言葉がでる。
当園の生産物は残すところ、マザー・ヴィクトリアと紅甘夏のみとなった。
少しの安堵と前進する不安をのみ込みながら、ひとつずつひとつずつ熟そう。
まだ届かない次期戦略として種まきとなる苗木が届かないのが心配だが、
耳順倶楽部目前の昭和男はセッタレッダストと思ってしまう。
変幻自在というか、もちろん植物生理に則っての判断だと理解してもらえると嬉しい。

このところあまり本を読む機会がなくて・・・、
というのは時間軸を少しゆっくりにしているせいなのだけれど・・・。
手元にある何冊かのうち、「やりがい搾取の農業論」の1ページ目をよんだ。
書き出しは「農業ほど不幸な職業が他にあるだろうか」!
確かに共感する農家は多いはずだと思う。
書き出しとしてはインパクトある言葉だし、続く高付加価値ブランド化農業への道。
まさにここ豊橋で色々な価値観がある中で、
豊橋百儂人が活動してきた13年間がそれに当てはまる。
日進月歩だが、確実に次世代に残すもの、つまり目に見えない価値への挑戦が
地域と各農家が脇道からのブランディングに寄与していることは明白だと思う。
それに続く新たなグループも生まれ、少しずつ大きなうねりになっている。
農民藝術創造倶楽部で行っている屋上農園は、いずれ東三河フードバレーへと道は続く。
張りぼてでない活動の根底には、先行して頑張ってきたものたちの目に見えない努力がある。
そんな努力に、水を差さない配慮がその輪の外から必要である。
水を差した瞬間、やりがい搾取へと落ちていくのではないだろうか。
政治的にはブルシットジョブの削除が、農業の再興のひとつだとこの頃思う。

河合果樹園

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初鳴きと収穫終了と種蒔く人

2022年03月02日 19時36分35秒 | 日記・エッセイ・コラム

暖かさが一気に前進して、少し汗ばむほどになってきた。
今年の冬の寒さは半端なく河合果樹園の柑橘類たちも
必ず目に見えない障害を負っているだろうと気をもむ。
河津桜も日に日に咲いてきて、1分咲きというところ。
かなりゆっくりとしたペースに目白の目には涙があるかもしれない。
こういった年の植物の生成するアントシアニンは、人間の目に濃く見える。
みかん畑のオオイヌノフグリの花もコバルトブルーが濃く、
まだまだ華やかさに欠けるみかん園を賑わせてくれている。
そういえば今日、鶯の初鳴きを聞いた。
我が家の梅の花も咲かぬうちに、鶯は嘆き気持ちかなと思った。

先週のメルマガで多くの方に買い支えてもらった無農薬フルーツレモン。
今日、すべての収穫を終えた。
寒さで立ち上がりが遅く心配が増幅したため予定を前倒しした。
発送できるものも残りわずかとなり、気持ちは少し柔らかになる。
夏用に冷凍して一年を素敵なレモンライフで過ごしてもらえればと思う。
私の予想では来シーズンは、今年の寒波の影響で全国的に不作に・・・。
ならないことを祈るが、こればかりは神のみぞ知る。

そしてそろそろ頼んでおいた苗木が届かないかと、また次の心配事。
ついついまた新たな種をまくために、買ってしまった苗木。
さて数年後を夢見てみよう。
先に種を蒔いたものが、毎年少しずつなり始める。
無農薬ライムはなんとかものになりそうな予感。
無農薬ベルガモットはまだまだ観察中。
定番でないものは販売に苦戦するけど、今の時代それも農業である。
マーケットを作るのは、レモン作りを始めた33年目の十字架である。
なんとかなるさといつも思う。

河合果樹園

 

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