果樹園の風

愛知県豊橋市で無農薬のレモンを栽培している河合果樹園です。
目指せ!楽しむ農業、楽しませる農業!

マクナギと準備と記念日

2012年10月13日 21時22分33秒 | インポート

今日は夕方になると風がないできて無風状態に。
マクナギが飛んでいるのを見て、雨か?と思う。
湿度も上がってきているのか、夕方の肌寒さを感じない。
マクナギは下手な気象予報士より、私なんかは信じている。
人の頭の上についてきたり、自転車で走っていると口の中に飛び込んできたり、
昔はだいぶお世話になったような気がする。
無農薬レモンと無農薬レモネーディアはこれまでの高温と乾燥に祟られて、
どうも肥大が芳しくない。
秋が暑い天気はレモン達にとっては過酷な条件なのだ。

10日の日は愛知県農業経営士協会の会議と農業技術懇談会で、
十数年ぶりに愛知県農業総合試験場にいった。
午後からの懇談会では研究テーマの発表と質疑応答が行われ、
私も自分の作っているもの以外の作物の研究に耳を傾けさせてもらった。
いろいろな意見が出たが、今までの殻を破って新たな価値を創造するためには
やはりマーケットを知らないとだめだと思う。
先進農家自体はどんどんプロ化しているのに、一翼を担う農業政策は昔のままだ。
プロ化への条件は、いかに時間を上手く使うかだと思う。
最初から時間なんて上手く使えるはずがないから、
その前段階は既存の労働時間以外に労働時間を作ること。
解りやすく言うと、時間を忘れて仕事ができるか、
他の言い方だとプラスアルファの努力ができるか、
言い方を変えれば言われた仕事以外の仕事ができるか、
もっと言うと仕事の前に準備はできているか。
おもしろいのはできている人ほど、準備をしている。

会議中、いつもつい余分なことが頭を駆け抜ける。
毎年のことだが、10月10日のめでたい日はなぜか必ず忙殺させられる。(私も準備できていません。)
紙に雪車の絵を描いただけでは、許してもらえそうにありません。(^^;)

河合果樹園 http://www5.ocn.ne.jp/~kawaikje/

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有機農薬と見えない敵

2012年07月23日 21時04分02秒 | インポート

無農薬レモンと無農薬レモネーディアに発生するハマキムシもだいぶ落ち着いてきた。
昨日今日と涼しい天候のため、またハマキムシが元気になると困ってしまうが・・・。
手で取るという原始的な処方箋は、一見対処療法に見えるが、
実は長い時間をかけて生物の多様性を醸し出す予防療法だといえる。

当然そこまで行くのには、甘いささやきをやり過ごしていく。
農薬をかければ一発で殺すことのできるムシを土着の天敵を使った自然の叡智で、
やり過ごして収穫まで行くのはかなり勇気がいる。
勇気農法というだじゃれにもならない表現なのだが、自身妙に笑えない。
そんな中、理解に苦しむのが「有機農薬」という言葉。
そう、これらの農薬は農薬としてカウントされないため、
無農薬栽培(化学合成農薬不使用)という訳のわからない言い回しになる。
つまり有機農薬は使って作っていますよということだ。

使えれば楽だな~と私自身何度思ったことだろうか。
そうすれば代替えの技術を磨いたり、精神的に重い観察眼など必要もないのだけれど
わかってしまうと自然との共生はやはり楽しい。
あらたなアイデアを求めて収斂はまだまだ続きそうだ。

最近知った事でおもしろいと思ったことが二つある。
一つ目は昆虫の抵抗性獲得について。
農薬に対する抵抗性は昆虫自体が作り出すものとだというのが定説だけれど、
土壌や食べているものを介してそれの抵抗性をもった微生物が体内に入り、
それが昆虫自身の抵抗性となっているという説。

二つ目は食べ物の趣向について。
食べている食事がジャンクフードだと、それを好む微生物が体内で増える。
もしジャンクフードを食べるのをやめると、
その微生物はジャンクフードを食べたくなるような信号(誘惑物質)を、
宿主(人間)に出して我慢できない状態にするという説。

ある意味、生き物は体内の微生物に操られているということになる。
自分を操縦している奴を知れば、甘い誘惑に打ち勝つことができるのだろうか?
見えない敵が見えると、世の中は俄然おもしろくなる。

河合果樹園 http://www5.ocn.ne.jp/~kawaikje/

画像はレモンの萼の中に潜む憎きハマキムシ

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サッカー日本代表と農業

2011年01月25日 20時19分34秒 | インポート

今日はアジアカップ準決勝日本と韓国が戦う。
以前とは比べものにならないほど個人の展開力があがり、
組織力の上に能力のスペースができてきたと思う。
個人技を抑えることがチームプレーだという時代から、
個人技を生かして局面を打破するチームプレーの時代に変わってきた。

頂点を目指すのであればやはり、スーパースターが必要なのだ。
今日は誰にスポットライトが当たるのか、勝ち負けを超えて楽しみにしている。

農業会にも局面を個の力で打開する時期が、流れの中で更に強まりそうである。
そのやり方は千差万別であるところが分かりづらいところとなり、
コーチ側の人たちもどうも向上策に手を焼いているような気がする。
講演などで「なぜもっとこういう風にやらないのか?」と叱咤激励する場面に遭遇するが
そこにはそうできる人が少ないという認識を隅に追いやっての話のような気がする。
みんなができないから成り立つ話だと言うことを、私たちも気づいていいのでは。
流れの中で局面は日々変わる、さて誰がゴールを上げ続けるか。
今日の試合は戦略を持って自分たちが戦っていると置き換えると、
普段のフリーランニングあっての勝利だとわかるはずだ。

2時間後、サポーターに徹して応援です!

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007 慰めの報酬

2009年02月07日 21時16分06秒 | インポート

「カジノ・ロワイヤル」の続編の「007 慰めの報酬」を見てきました。
のっけからボンド操るアストンマーティンとアルファロメオのカーチェイスにどきどき。
前編の「カジノ・ロワイヤル」で話題になった【ニュー・ボンド・マティーニ】を飲むシーンは
いつ出てくるのかというアクション以外の興味も頭のメモリーを空けて準備。
【ニュー・ボンド・マティーニ】はレモンピールが入るため、
自称・レモンライフ研究家としては映画のワンシーンも研究対象なのだ。
ボリビアに行くジェット機の中で、眠れないボンドは何杯もそれを飲む。
アクションが控えているのに大丈夫かいな?というぐらいに・・・。
そこはMI6(イギリス情報局秘密情報部)でいろいろな知識をたたきこまれているボンド、
レモンの皮に含まれるエリオシトリン(レモンポリフェノール)ヘスペリジンが、
アルコールの分解スピードを速めてくれることを知っているのだろう。
そのため次の日には悪酔いもせず、ハードアクションばりばりである。
またエリオシトリンが筋肉の老化を予防することも頭に入っているのだろう。
もう一つ、飛行機で世界各国をマタにかけて移動するボンドは、
エコノミー症候群の予防の役目をエリオシトリンがすることも・・・。
次回作ではボンドガールが「レモンピールをどうしてかじるの」なんて台詞を、
是非映画のワンシーンに入れて欲しいと妄想を抱いているアルコールタイムである。

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カマキリの交尾

2007年10月04日 21時34分14秒 | インポート

とうとう無農薬グリーンレモンの発送が始まった。
先月までの高温がたたって、実は玉伸びが芳しくない。
これからの天候がカリフォルニア型になってもらいたいと、
朝露を眺めながらお天道様に期待を寄せている。
今年は冬が暖かかったせいか、
無農薬レモンの栽培に欠かせないアイテムであるカマキリの幼虫を
たくさん捕まえることができない年だった。
これからおなかの大きな雌をゲットしなければと
思っていたとき・・・。

遅れている露地ミカンの摘果中に、
雄にとってはとてもショックな光景が飛び込んできた
交尾をしたハラビロカマキリの雌が、
その最中に雄をムシャムシャと食べている。
うわさには聞いていたが、見るのは初めて!
よほど食べる虫が少ないのだろうか。
雌のカマキリの複眼でにらまれた瞬間を
サイバーショットでマクロ撮影。
世の殿方はこの画像を見て、さてどう思うであろうか?

Koubikamakiri

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台風4号

2007年07月14日 22時52分27秒 | インポート

明日の朝にもここ豊橋を、7月としては最大の台風4号が呑み込む。
ハウスもすべての巻き上げを閉めて、換気扇をまわしっぱなしにして準備万端。
換気扇による換気でハウスの内圧を高めて、ビニールが破れないようにしている。
久しぶりにカッパを着て雨の中に突撃したため、体は蒸れ蒸れ状態で頭はモヤモヤ。
自然の神様には申し訳ないが、台風さえ来なければと思ってしまう。

台風の襲来をまつ時間は、とてもとても長く感じられる。
もしと言う言葉が頭をよぎり、最悪の被害を考えてしまう。
う~ん、こういうときは映画に限ると懐かしのものを引っ張りだす。
その名も『慕情』!ウイリアム・ホールデンとジェニファー・ジョーンズ主演の
甘くせつない恋の物語に、つかの間の不安を打ち消してもらおう。
激動の時代背景と美しい香港の景色と主題歌が、
1948年にタイムスリップさせてくれる。
最近の映画とはひと味違ったどこか懐かしい部分を感じるのは、
不惑クラブもど真ん中になったせいだろうか。
主題歌を知っている人は、元ちとせのCMを見てつい口ずさんでいるのでは?
今宵は、♪Love is a many-splendaered thing♪のメロディーに浸っていたい。

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カブトエビ

2007年06月10日 18時27分32秒 | インポート

 今年も近くの田んぼにカブトエビと豊年エビが、水の温みとともに泳ぎ回るようになった。
他の草取り虫と呼ばれるカブトエビは、
田んぼの泥をかき混ぜながら一生懸命えさを探している。
ちょっと見はオタマジャクシに見えるため、気づかない人も多いのだという。
進化しなくても生きることができた【生きた化石】と言う呼び方に、
カブトエビの底知れない時間の奥深さを、多くの人が感じるはずである。
子供の頃、シーラカンスやカブトガニの話を聞いた思い出が、
よけいにそうさせるのかもしれないのだが・・・。

 環境保全型農業が叫ばれる中で、
生業の糧を生み出す畑や田んぼに多くの昆虫や植物がいるのは、
少しずつそれを実践している私としてはとてもうれしい。
このことは農産物を生産する以外の、農業の多面的機能だといえる。
そんな環境が地域の人たちに巡り巡って、
たくさんの目に見えない価値が生まれていることを知ってもらえれば・・・と思う。

Dsc09150

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ハナダイコン

2007年03月23日 21時25分32秒 | インポート

 先日の寒の戻りも過ぎ去り、またまた春めいた天候になってきた。
露地みかんの花芽も、芽の先端にぽつんと顔を覗かしている。
オオイヌノフグリ、ナズナ、ホトケノザ、ハコベなどの
草花も青春を謳歌するように咲いている。
その中で一株だけ見慣れない花を見つけた。
いつものようにサイバーショットで拡大鏡モード!
風に揺れてはいるが、手ぶれ補正機構付きなのでなんとか撮影。
う~ん、なんか大根の花に似ているな~。

夕方作業を終えて帰宅、すぐにメモリースティックをVAIOに挿入。
画像を見ながら、ネットに接続してググってみる。
すぐにハナダイコンと判明、
群落をつくって咲くそれほど珍しいものではないとわかり、少しがっかり。
ただぽつんと一株だけ景色の中に咲いている姿は、
わびさびの世界に感じる。
咲き終わるまで毎日、ちらりと見て楽しむことにしょうと思う。

Hanadaikon

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ミツバチ

2007年02月08日 21時01分30秒 | インポート

 3月下旬なみの異常な暖かさのなか、早生みかんの剪定作業をパチパチとしている。みかんのオーナー園では昨年たわわになったみかんの木が、思ったほど疲れていない表情だ。何とか今シーズンも花が咲いてほしいと、小鳥のさえずりも聞こえないほど集中しての作業である。ふと足下のホトケノザに目がいく、紅紫色の花にミツバチが蜜を求めて飛び回っているではないか。昨年のみかん切りの時に、ヒヨが食べたみかんの汁をミツバチが吸っているのを目撃したので、ミツバチさんの就業時間は温暖化でどんどん増えているということになる。ただでさえ働きバチさんは忙しいのに、気の毒に思えてきた。

 さて自然という株主に翻弄される農家の仕事はどうなるのだろう。今までの経験則で物事を進められない状況になっている事は、当園にも当てはまる。自然の一瞬の表情から、いろいろなことを教えてもらいながら、脱マニュアルで働きバチだけの世界に向かうことは少し寂しい気がしてきた。

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わんかせの里

2006年12月31日 23時14分32秒 | インポート

 私の住む中原町にはわんかせ岩という岩がある。
その岩は新幹線で豊橋駅と浜松駅間を通過するときに、
上り列車で左手の車窓に見ることができる有名な奇岩【立岩】のちょうど真ん前にある。
何の変哲もない岩なのだが、わんかせ岩にまつわる昔話が伝えられている。

 このわんかせ岩伝説を自分なりに考えると、普段気が付かずに恩恵にあずかっている自然の恵みは無限の産物ではないということをいっているのではないか。
借りた物はお椀やお膳ではなく里山の自然の恵みで、返さなくてはいけない物は、爆発的にお金を生まない里山を手入れするという昔からの手間。
里と山の中間にある自然との緩衝地帯の農地が、だんだんとなくなると里山ではなくなるという。そんな問題を何とかしたいという想いから、里山に興味のある仲間と自然を楽しみながらの活動を少しずつ進めている。
わんかせの里、一度訪れてみてくださいね。

Wannkaseiwatateiwa

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