果樹園の風

愛知県豊橋市で無農薬のレモンを栽培している河合果樹園です。
目指せ!楽しむ農業、楽しませる農業!

新米

2008年08月28日 19時18分06秒 | 日記・エッセイ・コラム

私もこの職業を生業として24年。
さすがにもう、新米とはだれもいってくれない。
そろそろ古米になって、賞味期限も残り少ない?・・・???。
一昨日、その未熟者という意味ではない、
本来の新米をいただくことができた。
今年から作り始めた、コシヒカリを超える超良食味米としてあらわれた新品種で
つや、粘り、味の3拍子のそろったお米というふれこみ。
今年も自然の神様の怒りもなく無事に収穫を終えられたことと、
作者の親父に感謝である。
炊きたてのお米をほおばる、つやつやの見覚と味覚の米粒が踊る。
オリンピックの時期としては、金メダルものだと思う。
新米体感!での口内調理には、どんな料理とも鍵穴ががっちりきて、
過ごしやすい気温になったこともあり食欲も長い間胡座をかく。
次に刈るのは10年以上前から作り続ける、
美味しんぼでも紹介された低アミロース米のミルキークイーン。
最後の登熟にむけて、天候がそろってもらいたいものだ。
豊橋市で床上浸水があったというニュースを見ながら、
手にはベルジャンストロングゴールデンエール、
酵母の味を堪能しながら自然の神様にお祈りする。
すこし不謹慎か?おゆるしあれ!

Sinmai

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福岡正信

2008年08月19日 19時33分07秒 | 日記・エッセイ・コラム

自然農法の祖:福岡正信氏「わら1本の革命」・「無Ⅲ」・「自然に還る」を読んだのは、
穂の国ブランド研究会のコーディネーターの方に薦められたためだったと思う。
歪んだ社会を当時から、自然との共生という方向でひもといていたのは、
今の偽装問題や医療問題や添加物問題を当時から予測していたと感じる。
本の中の「人間の知恵でやったことはあらゆる一切のものが無価値になってしまう。」
という言葉が今になって少し理解できるように感じる。
理解できるようになっていくのは、
当園の農産物を買い支えてくださる人たちから教えていただいた、
生産者品質と流通品質と消費者品質の違いを知るお言葉からである。
教えてくださった方々に、本当に感謝である。

8月16日(土)、福岡正信氏の訃報をインターネットで知った。
福岡氏の功績は、日本よりも海外での評価が高いと聞く。
日本人が海外に行って、はじめてその評価をかいま見る機会を得て、
その人物を知った人も多いのでは。
ところで翌17日の農業新聞に訃報の記事が出ていたが、
海外での評価と比較してあまりにも小さな記事に驚いた。
これが氏の言う、「複雑怪奇な社会機構のからくり」なのだろうか。
福岡正信氏のご冥福を心からお祈り申し上げ・・・・・ます。

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ルーツ

2008年08月11日 20時57分33秒 | 日記・エッセイ・コラム

今年の夏はとても雨が少なく、毎日の潅水作業も気が抜けない。
この調子だと私の裸踊りぐらいでは
自然の神様が抱えている桶は少しもかたがないだろう。
当分辛い日々が予定表に刻まれていく。
涼しくなれば幾分、植物も楽になるのだが・・・・・。

だいぶ前に福岡伸一さんの「生物と無生物のあいだ」という本を読んでから、
すこし気にかかっていたことがある。
それは二重らせん構造・・・・・・・。

私の家の先祖は、田原市の野田の出身で、
ひるわ山の争動をきっかけに追放されてこちらに移り住んだという記述がある。
山の落ち葉や下草を肥料のない時代はとても大切にしていて、
それらを糧とするひるわ山の領有権は、野田村にとっては死活問題であった。
循環型農業という言葉がぴったり当てはまる江戸時代初期のことである。
その記述の中で印象に残った言葉がある。
それは直訴を明日に控えた村の名主の、
「心の底から湧き上がる善心と凡夫の心が腹の中で戦いずくめですわい。」という言葉である。
その言葉から伝わる性分は無農薬レモンの空間を演出する自身に、
二重らせん構造のおかげでうまくコピーができているということだろうか。
ただ周りの環境の変化に伴い、「その秩序は絶え間なく壊され、新しい秩序が作られる」事も
福岡伸一さんからの社会性のあるメッセージだと受け止め、
今後も新しい秩序を想像していきたいと思う。

河合果樹園

http://www5.ocn.ne.jp/~kawaikje/

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NHK ほっとイブニング

2008年08月02日 06時00分30秒 | 日記・エッセイ・コラム

31日、夕方6:00からNHKで放送される「ほっとイブニング」という番組で、
当園の土着天敵を使った技術について取り上げていただきました。
40度を超える暑さの中で1日をかけて虫たちの動きをカメラで追う。
運良くカマキリがハマキ虫を食べるシーンやクモがアオバハゴロもを捕まえるシーンが取れたのは
この難しく解りづらい天敵というテーマに挑んでくれたプロデューサーのおかげです。

こういった技術は農業の教科書にも載っていない部分が多く、
五感とその次の感をめいっぱい使って少しずつ自分のものにしていくものです。
なぜこの土着天敵技術に光が当たらないかというと、
生産者と消費者は安全という恩恵を享受するのだが、
農家を相手に商売をしている人たちや、
研究者にとっては莫大な富を生まないため、
光を当てる必要がないというのが本音だろう。
本質は大事なのだが、まだまだ現実的には建前社会ということに。

お客様からの見ちゃった連絡に、
『顔が分かってさらに安心!私たちの写真も送るわね。』
なんてお言葉に・・・感激!
「文・行・忠・信」は大変だけど、心は鯔背でいこう!

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