久しぶりにまとまった雨が降り、少しほっとした。
苗木や移植した木は乾燥から距離を置いて上げたいのだ。
無農薬レモンと無農薬レモネーディアの生育も今年は順調で、
現在はやいものは小さな実になっているし、花見もまだできる状態。
確実にテントウムシ捕獲大作戦はお休みの年となりそうである。
年度初めは引き継ぎやら監査やら総会やら反省会やらで、本当に目が回る。
当然飲み会も多く肝臓はフル回転でレッドゾーンまで回ることもある。
しかし、多くの先輩方に貴重な意見を頂ける時も多く
いろいろなヒントを自身の蘊蓄の箪笥にしまい込むことができる。
先日はみんなで豊橋百儂人カレーを出しているオレンジガーデンさんへ。
地域のいろいろな食をアルコールと共にリサーチさせてもらった。
豊橋百儂人カレーにはトッピングで当園の無農薬フルーツレモンを使った初恋レモンオイルがつく。
ベジカレー+初恋の香りが妙に小粋に感じる味なのは、
作り手とお店のコンセプトにインテリジェンスがあるせいだろうか。
いつも諸先輩方から言われるのは「見る方向を変えれば見え方が変わる」
という簡単そうで難しい言葉だ。
特に農を生業としていると微生物の目に見えない世界や、
自己保身のための言い訳を見抜くことができない時がある。
あちこちから見る習慣を、心がけて行きたいと思う。
そんな中、たまたまある人から教えていただいた金子みすゞさんの詩。
相手の立ち位置に配慮したしなやかで暖かい言葉が響く。
「大漁」
朝焼け小焼けだ
大漁だ
大羽鰮(いわし)の
大漁だ
浜は祭りのようだけど
海の底では何万の
鰮(いわし)のとむらい
するだろう
こういった感性の人が檸檬の花を見たらどう表現するのかとつい妄想してしまう。