北海道観光振興機構(札幌)というところで、増える中国人観光客に日本の習慣を正しく理解して道内旅行を楽しんでもらおうと、旅のマナーを中国語で解説した冊子を初めて作成しました。
多くの道内観光業者が、日中両国の習慣の違いから生じるトラブルを減らそうと、機構が発行した4千部に期待していますが・・・
冊子「北海道旅行常識」はB6判でカラー12ページ。宿泊や飲食、買い物などの場面別に、やってはいけないことなどをイラストと文章で紹介しています。
バイキングの事例のほか「飲食店で食べかすを床に落とさない」「ホテルの部屋から消耗品以外の備品を持ち帰らない」「大浴場で泳いだり騒いだりしない」「使用後のトイレットペーパーを、トイレに流しゴミ箱に捨てない」「店で会計待ちの列に割り込まない」「会計前に商品の包みを開けない」などの18例を「〇×方式」で示しています。「〇印」は3例だけだそうです。
ところが、一部の観光業者や中国系旅行者から「・・・ばかにしていないか?」と言ったクレームが出ているようです。
とは言うものの 機構には道内130施設から1万8千部の増刷要望があり、マナー周知の必要性を重視する観光施設は少なくないと見て、一部表現を変えて11月に2万部を増刷し配布する予定とのことです。
以下は、先日訪れた「観光地ホテル」の送迎バス運転手さんの話しです。
公共交通機関で訪れる予約客を、定点3ヶ所を定時に巡回して送迎するのですが・・・
中国のお客は、先ず時間を守らない、その日のうちに来れば良い、という感覚
で予定の時間に現れない。やむなく次の定点へ巡回せざるを得ない。
結果あとからタクシーでホテルへ到着した中国人客は「送迎バスが居なかったのだから、タクシー代を出せ!!」とホテルに要求するのだそうです。送迎バスの運転手さんは「神経が疲れ、胃が痛く夜も眠れなくなった」と嘆いていました。
その他、冊子に書かれているような「驚きの行為」は普通のことのようです。
利用された部屋は、まるで「乞食小屋」のように荒らされ、汚され、備品は持ち去られるありさまとのこと。(すべてのお客が、では無いようですが)
この国のGDPの数値にまで影響を与えつつある「中国系観光客の“爆買い”」も、わが国の観光客が辟易し、現場で働く末端の人々に大きな負担となっていることをじゅうぶんに認識し、対策を講じねばなりません。
そしてもっと大変なのは、将来的に洗練される事もなさそう・・な・・
そうなんですよ、あの国が「普通のルール」を身に付けて、ほんとうに世界に認められるのは、果てしない先の話しのような気がします。