野田内閣が内閣改造を行いましたが、しょせんは新鮮味も無く、政策の実行力も疑問視されています。
とうぜんながら改造直後の内閣支持率は改造以前とほぼ同じで、危機的状況の寸前にあります。
マニフェストに挙げた約束をほぼすべて反故にし、提案をしなかった「消費税増税」を強引に道筋をつけようとしています。
このような姿勢は副総理を一人くらい増やしても、成功するものではありません。
この14日、留任した外務大臣が、船上から北方領土を視察したとニュースにありました。
この北方領土視察は、大臣が交代するたびに行われる恒例行事のようです。
ここ数年で何人の政治家が訪れたことでしょう。
そのたびに根室市長や北方領土期成同盟の人々が動員され、説明やら陳情やらを繰り返します。
それに対して大臣各位は、判で押したように「全力を挙げて、政治生命をかけても・・・」などと威勢の良いコメントを残してそそくさと帰っていきます。
国家間の領土問題ほど複雑で、解決の難しいものはあるまいと認識しています。
けっきょくのところ、どちらかが「武力」でもって解決しようとして近隣をも巻き込む戦争になってしまうのが世界的な近代の歴史的様相です。
それにしてもこの国の視察大臣、威勢の良いコメントとは裏腹に、日頃ロシアに対して、どんな働きかけをしているものか、一向に国民には見えてきません。
どうやら、彼らがはるばると最果ての根室まで出張ってくるのは、なんの意味もない単なる見せかけの「息抜き旅行」にしか見えてならないのです。
いい加減無駄な旅費をつかうのはやめて欲しいと思うのですが・・・・
<北方領土を望む丘にある返還運動象徴のモニュメント>
photo by karusan from OCNフォトフレンド