kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

少しの変化

2013-05-14 | 陸上競技
ここ数日間練習を見ていて少しだけ変化があるかなと感じています。走りが云々ではなく「取り組み」の部分ですが。

チームが上手くいく時というのは中心となる選手がしっかりとしています。これはこれまで見てきてずっと感じています。うちであれば「キャプテン」を中心としてチーム作りをしていますからここが考えて動けるようになるとチームは成長します。逆にキャプテンが自覚できないとチームはこれまでとは全く違う状況になります。これはうちだけなのかもしれませんが、「中心となる選手」の存在によりチームは大きく変わると考えています。これは「走力」がどうこう言う話ではなく「自覚」だと思っています。

上級生が「キャプテン」に任せっぱなしであればチームとしては上手くいきません。「キャプテン」をひいきするわけではありませんが、それなりの責任を持ってやっているわけですから他の者は「立てる」ということも必要です。道具の準備などをやる。これは他の者でもできることです。それなのに「準備をやらない」と他者を責めるというのは考えものです。「中心となる選手」は広い視野を持って取り組まないといけないと思います。全体を見てきちんと指示を出せるようにならなければいけない。

この冬期練習はこれまでになく順調に進んだと思います。こちらの意図を汲み取ることができる選手は飛躍的に記録が伸びています。逆に「頑張っている」と思ってやっている者、「人の話をきちんと聞けない者」は思うように記録が上がりません。体調管理や自己コントロールにこの辺りは現れます。しつこく言ってもなかなか伝わらない部分というのは正直あります。日誌などをみるとこの辺りが顕著に出ます。「言われたことだけを書く」「練習でやったことを書く」という選手は毎日の練習で何を感じるかという部分が弱いですね。「心」の変化がある者はやはり記録も伸びていきます。「どんな練習をするか」というのも非常に大事だと思いますが、最終的には「どんな想いで練習をするか」です。

「中心となる選手」が自分のことだけしか考えられない状況であればチームは簡単に崩壊します。積み上げてきたものが一瞬で・・・。「自分は正しい」と問題行動を正当化する者や「自分さえよければいい」と自己中心的な行動をする者がいればあっという間です。それが「中心となる選手」であれば崩壊速度は加速します。すごく難しい部分だと思いますね。本人は「自分は間違っていない」という視点から抜け出せませんからどれだけ言っても変わらないのです。

今のキャプテンはかなり気を使います。周囲に気を配りすぎて自分のことに集中できないのではないかというレベルです。このキャプテンのおかげでなんとかチームが上手く回っているのではないかと考えています。それくらい大きな存在です。できれば周りの選手がこの行動をサポートできるようになるともっともっと負担が軽くなり、お互いが集中して競技に取り組めるようになると考えています。他の者は「準備」「片付け」が大きな役割だと考えている部分もあります。それ以外にももっともっとやることはあるのです。

日誌を見てみると1年生が「先輩に最初からもっと出さないとダメだと注意された」と書いていました。これは土曜日の120mの1本目でスピードを出し切れないで練習をしていた1年生に対して3年生が言った言葉です。実は4継メンバーを争う選手同士の会話です。自分がリレーを走ることだけを考えるのであれば、1年生が怖がってスピードを出せないというのを見て見ぬふりをすれば終わりです。相手が力を出せず自分だけが出す。これで勝負は決まりです。それではチームのためにならない。そう考えての発言だったのかは分かりませんが、こういう声掛けがすごく大事だと思います。

また、片付けの際、高跳選手が一人でブラシをかけていたら2年生が一人手伝いに行きました。これも当然と言えば当然なのですが、周囲に気を配ることができるようにならなければ気づきません。この日の高跳び選手は一人で練習をしていました。こうやって整備をしながら声掛けをするというのが「孤立感」をなくすためにも必要だと思います。これを顧問からの指示ではなく自分で気づいてできたというのは大きいですね。この2年生に次のキャプテンを任せようと考えていました。そのことを前日の日誌に書いておきました。もちろん、事前に話をしてはいたのですが、足の痛みなどが微妙にあって気持ちが落ちかけていると感じていたのであえて書きました。

キャプテンを任されるというのはそれなりの責任が伴います。これまでやっていなかったからできないではない。キャプテンを任されたその日からいきなりキャプテンとしての仕事ができるわけではありません。その前の段階から自分で意識して行動できるようにならなければいけないのです。自分がやらなければいけないという自覚を持たせるためにはこの部分は必要不可欠です。準備をしておかなければ絶対にできません。こちらの意図を汲み取ってかそれなりの行動をしていました。こういう成長の積み重ねが将来的に大きなことにつながっていきます。

キャプテンがムードメーカーになってくれると本当に大きいと思います。目立つ立場になるからこそ、きちんとした行動が求められる。自覚が芽生えると競技力も大きく伸びます。そういう部分の成長をしっかりと促していければと思います。

少し練習中に感じたことを書きました。また書きます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする