kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

自分達の可能性を信じて

2009-08-02 | 陸上競技
テレビでインターハイのマイルの決勝を見ました。衝撃を受けましたし、言葉にはできない感動がありました。全国の決勝であれだけ差をつけて勝利する。スゴいことです。予選通過が3分50秒、決勝進出が3分47秒。中国地区からも決勝に残ったチームがいて、昨年一緒に練習をしたことがあるので応援をしていました。うちの選手も多分見ていたでしょうし応援をしていたのではないかと思います。

今の力ではインターハイには届かない。それは中国大会で強く感じました。全体で11番目とはいえ4秒近い差がありました。私だけでなくチームも知人も「厳しかった」と強く感じた瞬間でした。そこで何を感じたのか。ここが大きいと思います。

自分達はやるだけのことはやったと満足したのか、心から強くなりたいと願ったか、大きな差だと思います。3年生は言葉にならずひたすら涙を流していました。最後のインターハイ路線の大会だったからだけではないはずです。理想と現実を受け止めていく心の作業が必要になったのだと思います。先程も書きましたが一生懸命になってやってきたことだからこそ様々な感情が生まれてきてそれを受け入れるために涙が出てきたのだと思います。

3月年生は秋まで競技を続けます。中国選手権ではもう一度3分56秒台を狙いに行きたいと思っています。そのために3年生は必死で練習に取り組んでいます。「よくモチベーションが続くね」と言われますが、個人の可能性とやり残した事に向けて更に高い意識で取り組んでいるのだけは確かです。マイルで挑戦できるのは2回、個人での可能性のために個人レースには出きるだけ参加させてタイムを狙わせるつもりです。

下級生はどうするのか?これまで3年生に頼ってやってきていましたが、来年のインターハイを狙うのは自分達だけの力だということをきちんと理解していかなければいけません。なんとかなるだろう、行けたらいいなでは100%届かない場所を目指しているのだけは確かです。それに見合う心がどれだけ育っているでしょうか。頑張っているという姿勢だけでは絶対に届かない。それがどれだけ分かるか。まだ3年生の気迫には勝てない下級生がいるのが現実です。そのうち追い付けるだろうという感覚ではいつまでたっても勝てないのだけは確かです。

戦うのは自分達だという自覚をもっともっと持たせていく必要がある。そう思います。他の強豪チームにはインターハイで戦うという大きな目標があるかもしれません。うちのチームにはうちのチームの目標、そして可能性があると信じています。自分達がどこまで強くなれるのかをしっかりとイメージしてもらいたいと思っています。3年生の想いを引き継ぐだけでは足りないのです。それ以上のモノを持たなければ届かない。明確な目的意識を持ち、自分達が何のためにやっているのか、どこを目指しているかをしっかりと考えなければいけない。

自分達の中にある力を信じて、その可能性を信じて強くなってもらいたいと思います。口では「出来る」と言っても心の底から信じてやっていかなければ、最後の大切な場面で力が出ません。投てきの選手がインターハイから戻ってきて「来年は短距離と一緒にインターハイに行く」と言っていました。自分達だけでなく周りもそういう風に見ているのです。目指すのはインターハイ。そこだけをしっかりと目指していきたい。可能性は誰にでもある。信じてやってもらいたい。

来年は必ずあの舞台へ。行ける。それを信じてしっかりとやっていきたいと強く思います。
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誰にでもある時間

2009-08-02 | 陸上競技
世の中で誰にでも平等に与えられているもの、それは時間だと思っています。忙しい、忙しくないは別にして誰にでも1日24時間という時間が与えられている。その時間をどのように使うか。そこだけだと思っています。

今、私は陸上競技の指導をしている。これに毎日かける時間はかなりのものです。同じように選手もかなりの時間をかけています。たった24時間しかない時間の中で練習をし、勉強をし、身体のケアや練習日誌を書く。自分のプライベートの時間というのがどれだけあるかと考えるとほとんどないのではないかと思います。本気でやっていたら選手の時間は絶対に足りなくなる…。それでも24時間しかないのです。

しかし、高校時代に一生懸命になれるモノに出会えることは本当に貴重なことだと思います。よく言う話ですが部活に行ってそれなりに練習をして帰って遊ぶ、これも高校生活の過ごし方の一つです。悪いとは言いません。それなりの思い出作りにはなりますから。毎日練習をしたという事実には変わりはありません。また、部活に所属せずにアルバイトに明け暮れそのお金で服を買ったりカラオケに行ったりする。友達と騒いで過ごして時間を使う。周りから「カッコいい」「かわいい」と思われる事に多くのエネルギーを使う。悪いことだとは言いません。それぞれの価値観ですから。

私は限られた高校生活の時間の中で一生懸命になれるモノに出会って欲しいと強く思っています。人生の中で一つの事に全てのエネルギーを注ぐことなんでできない。だからある程度時間が自由に使えると学生時代に一生懸命になれるモノに出会ってそのために全力で取り組んで欲しいと思います。1つの事に一生懸命になることで様々な事が大きく変わってくる。一生懸命になることで実は多くの事を学ぶことが出来ると思っています。全てはつながっていますから、1つの事に本気になれればそのために何をやれば良いかも見えてくる。「頑張っている」という事に満足している間は本当に一生懸命にはなれていない。同じように練習をしていてもその「中身」と「取り組む意識」が違えば結果は大きく違ってくる。

もちろん、一生懸命にやったからといって必ず勝てるわけではない。しかし、一生懸命になれなければその可能性すらないのです。同じ時間を使うなら可能性がある時間の使い方のほうが絶対に価値がある。そのために「心」を育て、「考え方」を変えていく。以前繰り返し指導をしていた時に選手に「性格を変えろというのか?」と言われたことがあります。必要があれば性格までも変えていく事も求めます。厳しいかもしれませんが、「自分は頑張っているのに」と思っている間は何も変わらない。本当にやるべきことが分かっていないからです。同じ時間を使うならどちらが本当の意味があるかを理解できるようにならなければ先には進めないのです。

先日合宿で何のために参加しているのか分からない者をかなり見かけました。やらされているのかどうか分かりませんが、主体性もなくやる気もない。非常に可哀想でした。何のために参加しているのかがわかりません。同じ時間を使うなら意味のある時間にするべきです。一生懸命になれない事を可哀想に感じてしまう。目標を持てずにやっていく事ほど楽しくないものは無いでしょう。うちの選手は「やる気の無い者と一緒に練習したくない」て日誌に痛烈に批判していました。当然です。与えられた時間は同じでもその中身が全く違うのですから。

偉そうな事を書いているかもしれませんが、教育活動の一環として陸上競技の指導をしています。陸上競技を通じて人間的な成長をする。考え方を変えていく。ここが大切だと思っています。時間を有効に使うためには何のためにやっているかをきちんと理解しなければいけない。そのために繰り返し話をしていく。それだけです。

この2週間で強く感じた事です。うちの選手、どれだけの想いで競技と向き合っているでしょうか。余裕の無い向き合い方はして欲しくありません。笑顔は絶えないチームであってもらいたいと思います。与えられた時間の中で出来ることを最大限に出来る人間になってもらいたいですね。

真面目な内容でした(笑)
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