ぱぐぱぐ通信

環境にわるいペットボトル飲料を買わないジョー・てるりんの絵日記みたいなものです。

最近読んだ本「悪徳の輪舞曲(ロンド)」

2021年05月29日 23時24分58秒 | 本・映画 あ行
本「悪徳の輪舞曲(ロンド)」

中山七里著




幼女を殺し、その死体を切断し「死体配達人」と呼ばれ世間を震撼させた過去を持つ弁護士、

御子柴礼二が主人公の法廷サスペンス。

「殺人鬼を生んだ女」と非難されなを変えてひっそりと生きてきた御子柴の母親が、

殺人容疑で逮捕され、29年間、

音信不通だった三歳違いの妹が母親の弁護を依頼しに来ます。

無罪を主張する母親を弁護する御子柴の、冷徹な手腕が冴えます。



☆☆☆☆

【もう一言】

御子柴弁護士シリーズの第四弾らしい。

第1弾を借りにあわてて図書館に向かいます。

第1弾から読まなくても、充分になりたつ構成です。

でも、御子柴が医療少年院に入院していたころの管理官が

なぜか刑務所に入っているという設定があり、

「なぜ?」という疑問や興味がむくむくとわき起こるので、

第1弾を読むことにします。



【さらに一言】

その元管理監が、刑務所まで面会に来た御子柴弁護士にいうせりふがあります。

養女を殺害したことのある御子柴弁護士に

「皮肉を喋れるのは知性がある証拠」。

かつて殺人を犯した者でも、

立ち直ることができるんだというメッセージに聞こえます。


さら元管理監は

「刑務所と言ったって塀の外の仕事と大差ない。

いや、こと肉体労働に関してなら外の方が過酷だろうよ」

とも言います。

刑期を終え出所した元受刑者の苦難の生活を

知っているからでしょう。

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