てるりんのうちの家訓は
「食事の最中はテレビを見ない」
「食事の最中に席を立たない」
の二つでした。
「楽しく食事をしよう」というのがモットーだったので、
てるりんのうちでは食事中、
ほかのお宅ではたぶん「お行儀が悪い」とされている歌も、
歌ってもよかったのです。
ちびちくりん1号も2号も成人したので、
この子供っぽい家訓を変更することにしました。
新し家訓は
「お互いに褒めあう」
と
「相手のいうことをはじめからは否定しない」
です。
これには理由がります。
ある日の食事中のこと。
2号が「私は今日、こんなことをしたんだよ」
と自慢げに話します。
3号が続けて「私だって、あんなことをやったんだよ」
と訴えます。
てるりんも大人げなく「俺は風呂の掃除もしたし、鳥たちの餌も水も代えたなあ」
とさりげなく言います。
でも、だれも相手のいうことに相槌を打たず、
自分のことを主張するだけ。
これでは、三人の関係が発展するとはいいがたいなあということになりました。
というわけで、
対人関係の潤滑油にもなるだろうからと、
新しい家訓を制定しました。
たがいに褒めあいながら見たある日の夕焼けです。