乗り越えるコツは組織を動かす。
医薬品医療機器等法(薬機法)が12月4日に公布され、1年以内とされた服薬期間中のフォロー及びオンライン服薬指導が2020年9月に施行される。
また薬局の機能表示として地域連携薬局と専門医療機関連携薬局は2年以内の2021年8月から施行となるようだ。
いよいよ薬局業界も大きく動きだす。
これらに連動するように中医協における調剤報酬も動く。
あたかも別々のようだが裏で厚生労働省が糸を引いている。
今回の薬機法の改正は既にブログにも書いたが、意図する裏読みが大事になる。
服薬期間中のフォローは長期投薬への布石になる。
オンライン服薬指導は忙しい人に対する重症化予防と考えている。
これらに薬局や薬剤師がどう対処するのかが問われている。
かなり従前とは異なる発想の転換が必須である。
大手調剤チェーンの経営者は動き出している。
まさに仮説の検証が始まっている。
中小薬局の多くは目先の調剤報酬に右往左往している。
将来に対する展望が見えて来ない。
そんな中で「今度、調剤報酬がこうなるからやって欲しい」と言っても組織は動かない。
組織が動くには「なぜ」の明確化がなきゃ動かない。
先日は福岡で、ある医薬品卸の主催による4時間の研修を行ってきた。
始めの1時間20分は薬局が置かれた現状と、今回の報酬改定に関する最新情報の伝達である。
その後は、厳しい現状を踏まえて自組織をいかに動かすかをグループディスカッションしてもらった。
ディスカッションはいつも使っているワールドカフェ方式である。
グループのリーダーからの発表に対し、私の独断と偏見で補足する。
結論から言うと組織を動かすには「なぜ」の解消が大事だと言うことじゃないかと思う。
なぜ「かかりつけ薬剤師指導料」を国は推し進めているのか。
なぜ後発医薬品への切り替えが必要なのか。
なぜ対人業務なのか。
なぜ在宅に行かなければならないのか。
その「なぜ」の解消に薬剤師としての職能を見出させる。
地域に「なぜ」薬局が必要なのか。
そんな原理原則を見直す必要を感じている。
4時間は長いようだが、きっと参加者のみなさんにとってあっという間だったように思う。
そして、それぞれの会社に帰って何かを始めなきゃならないとの使命感を持って帰ってくれたと信じている。
懇親会でのビールが、しゃべり続けて枯れたのどを潤わす。
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