ジョージ・クルーニー主演の映画、
「ラスト・ターゲット」の原作本。
尚、アメリカ公開時は、
「The American」というタイトル。
「暗闇の蝶 」も前回は、
「影なき紳士」というタイトルでした。
今回は「影なき紳士」の新訳書です。
一つの作品に4個もタイトルがあるとは…
映画を先に見ているので
どうしてもジョージ・クルーニーを
思い浮かべながら読んでしまいます。
映画を見て不明な部分もあったので
読んでみることにしました。
世界中を転々とし、
今はイタリアの美しい小さな田舎町で
のどかな生活を送っている、
謎に包まれた初老の男。
周囲の人達からは、
ミスター・バタフライと呼ばれていて
蝶を描く画家というのが表向きの仕事。
静かな世界に身を置きながらも、
銃器造りという人には言えない闇の仕事。
自身のことをアーティストと
自負するほどの最高クラスのガンメーカー。
主人公が淡々と心情を、
吐露していくというように
ほんとにゆっくりとストーリーが進行、
中盤までは進行はするけど展開がないのです。
何も起こりません。
神父や美しい学生娼婦との交流。
のんびりと静かに話は進んでいきつつ、
徐々に彼の過去に関係した犯罪が
明らかになっていきます。
最後の仕事を成し終えて、
引退を考えていたところ、
彼を追跡する謎の男の登場、
そのあたりからつきまとう緊張感。
そして愛する人との
破綻に至たるラストへと…
本の方では蝶を描く画家、
映画では蝶を撮る写真家、
本と映画は美しいイタリアの風景や、
人物は同じ感じで
表面的には似ていますが、
結局別物でした。
物語を大まかに見ると大体同じでも
細かい部分はかなり違っているんです。
それに異なるラストでした。
本を読む目的の不明な部分は、
解けませんでした。
とにかく映画と本は別物だったので…
映画の感想は→こちらです。
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