暗幕のゲルニカ
兵器よりも人間の心を
切り裂く一枚の絵〈ゲルニカ〉。
スペインのゲルニカ空爆を知った
ピカソは「ゲルニカ」を描いて
戦争の意義を問いかけた。
反戦のシンボル、
ピカソの〈ゲルニカ〉を
中心とした展覧会を企画する
キュレーターの瑤子。
瑤子は芸術の巨人、ピカソを
生涯かけて追いかけ
寄り添っていこうとする。
小説の舞台は〈ゲルニカ〉が描かれた頃の
1930年代のパリと
200年の始め頃のニューヨーク。
過去と現代、時代を超えてピカソと遥子、
二人の熱い心が伝わります。
世紀の問題作〈ゲルニカ〉が描かれた頃の
フランス、スペインの様子や、
時代背景が本を読むことによって
分かってきます。
また〈ゲルニカ〉の制作過程や
ピカソの心の内を知ることができました。
戦争という現実のすさまじさを描いた
反戦の記念的な大作〈ゲルニカ〉。
ピカソは絵筆を用いて戦いました。
戦争の愚かさを訴え
平和を願うという
メッセージ性をもった物語でした。