タイトルとなっているのは、
70年代のヴィンテージアメリカ車、
「グランド・トリノ」。
車庫にあるウォルト(クリント・イーストウッド)の
愛車です。
その愛車を盗難されそうになったことが、
きっかけとなって、
隣りに住むモン族のタオ、その姉、スーとの
交流が始まる。
ウォルトとタオの関係も親子のようで
また師弟のようで、
いい感じになっていきます。
戦争での悲劇的な心の深い闇を
身にまといながら長い人生を歩いてきた
ウォルト(クリント・イーストウッド)。
舞台は多人種が住む街。
人種間の諍い、露骨な偏見。
簡単に銃を手にする世界の怖さ。
結構笑うシーンも多かったですが
ウォルトが愛を注ぐ人のために、
最後を締めくくった行為の潔さ、
人間としての優しさには胸を打たれます。
かっこよかったです。
そして涙が流れました。
男の生き方の決着の仕方。
後になって色々思い出しては
考えてしまう映画でした。
試写会会場で、
ラストの詳細は口外禁止と、
司会の方に言われています
イーストウッド全作品中、
US最高記興行成績となった映画だそうです。
俳優としては最後の出演になるということ。
クリント・イーストウッド78歳、
この「グラン・トリノ」、
最後を飾るにふさわしい作品です。
(4月25日公開)