Hiro君の手作りジャズライブ・京都 Blog

寺崎純(p)を中心とする京都のプレーヤーと大阪、神戸を主戦場とするジャズメンとのブッキングを、行いたいと考えています。

貴方も吹ける(老ける?)超アップテンポの曲習得術について。

2015年01月24日 01時45分23秒 | ジャズ・クラリネット

とても演奏できないと思っていた"She rote"、何せ♩=320,早すぎ!!”Cherokee"でも♩=290位なのに。心臓にも、血圧にも悪いし、きっと糖尿病にも,痛風にも悪いだろう!それに、年寄り向けでもないし、と、やりたくても出来ない状況がウン十年続いていましたが、今年は演奏しよう!!と、決意、多分、挫折して死んじゃうだろうとは思いますが、貴方も吹ける(老ける?)超アップテンポの曲習得術について。

寺崎純氏は、"子曰く"、初めはゆっくり演奏、徐々に演奏を早くしていく、と、何度か言われていて、その通りとは思った物の、ま、いいか、でやりすごしていたメソッド、と言うか、ま、当然な方法ですが、やっと、他でもない,寺崎氏に従って始めて見ました。何とか、♩=130~140位なら,そこそこ吹ける。メトロノームを使えと言うのも、当たり前のこと。プロでも使っているのは承知しているが、今まで,使ったことがなかった(ナハハ!)所が、大抵♩=200程度までしかない。そんな時には一拍を、二拍で計算、そうすれば、 ♩=400まで出来る!!!ってのは当たり前なんだが、シンコペの入った曲を演奏するのは、小節の頭の拍に高調音がするのを初めは頼りにするのが良い、ってのも、シンコペ困難病にかかっている人には良い方法。何を隠そう私めも。そこで、私の所有する全てのギグをチェック、"i real b"(i real bookの発展形。スマホ、パッド用のシークエンサーソフト、なんと1000円程度でお安くゲットできる。)これは、♩=360程度まである。更に良いのは、小節の頭の拍に高調クリック音はないが、クリック音とコードが入る”Jazz practise"というリズムが選択できる。これが、意外や意外、とても使えます。アップテンポ、シンコペ入りの曲にはうってつけ。アップテンポの”傾向と対策”、これは私めにとって、盲点でした。さらに、リズムを”Up-tempo swing"にしてみると、あら不思議、今まで”Jazz practise"で吹けていたのが、”Up-tempo swing"では、吹けませーん!!でも、いずれ吹ける様になります。多分。なんやかんややってみて、♩=260位まで吹ける様に,但し、しょっちゅう崩壊してしまいますが。そうすると、Eddieのリズムでの曲の雰囲気が解ってくる様な気がします。手はもつれ、演奏をなさず、血圧は上がり、心拍数は危険域に達し、息は絶え絶え、ぐったり疲れて、”いい年をして、私目は何をやってるんだ!!”と、後悔することもしばしばですが、ちと嬉しい。音楽って耐えることなの???と、哲学的思索も出来て、良い人生勉強になりますよ。死んでしまうかも知れないけど。

要するに、

1)初めはゆっくり、少しずつ、テンポを速めて、気がつけばEddie 以上に??!

2)その為に、i real bを利用しましょう。”Jazz practise"次いで、”Up-tempo swing"で吹いて見ましょうね。

そうすれば、早く譜面を読めない人(私目も)、初見で吹けない人(私目も)、適当な人(私目も)でも、"She rote"が吹ける様になるかも。因みに、譜面はCharlie Parker Omni bookでも勿論良いです(ネットに落ちてます。Bb用は見にくいけど)。別のサイトでも探せばあります,綺麗な譜面が。

次回は、i real bへのコードの打ち込み方を簡単に書こうと思っています。(私はシークエンサーソフト、パソコン用から、Yamaha,エレキドラム打ち込み用モジュールなど、高額な物から、そうでないものまで持っていましたが、使うのが面倒で、止めてしまいました。i real bは、多少のお勉強は必要ですが、そして音はしょぼいですが、結構慣れで使えます。時々良いヒントがあれば。そのヒント、解っている人にはなーんだ、と言われますが、解らない人には目から鱗!音楽、ジャズ理論なども、体得してしまえば、なんでもない。体得していなければ、いくら口で,あるいは既述で説明されても解らない、そういった物です。アマチュアに毛の生えた人、頑張りましょうね。私のi real b,タブレットに入れると、時々暴走、スピーカーが潰れそうになり、スマホは、スイッチのノイズがボッボッ、と、これまたウーハーが壊れそう。そこで、i pod touchをゲット!!!!したのですが、早速どこかに紛失,グスン。これにi real bは入れられるようですが、まだやっていませんでした。あああ。もう一台買わないといけないかな?グスン。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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Charlie Parker "She rote"

2015年01月24日 00時43分32秒 | ジャズ・クラリネット

そもそも、この曲を知ったのは、Eddie DanielsのCDをゲットしてから。多分、20年以上前のこと。何で知ったのか、何処で買ったのか、もう完全に忘れてしまったが、この曲を聴いて、Beatles”Please、 please、 me"以来のショックを受けた。北村英治氏に初めてお逢いした時の感動だった。

車の中で何度も何度も聴き、それでも,理解出来なかったこの曲。超アップテンポでの演奏が、モダンで,シンコペばっちりで、まあ、圧倒される。未だに。この曲を,この様にモダンに、一生の終わりまでに演奏出来る様になりたい!!と言うのが、実現不能の目標、夢!!とさえ考えていた。その割に、Charlie Parkerの演奏は、あまり知らず、Eddie の演奏が,実はtake 2だ、と言うのも、鈴木孝紀氏に2年くらい前に初めてきいた様な気がする。

Parkerの演奏が、BeBopなのは良く知っているが、テーマ自体が徹底的なBap。アドリブは、むしろABABで、元歌の”Beyond the blue horizon"(ネットに記載あり。アメリカ人の中ではそういう理解はあるようです。未確認だが、日本のジャズ評論家がライナーノートで書いていたそうな)。通りに演奏しているが、あの時代の香り。Eddie は、現代の息吹を込めた演奏、しかもクラリネットでこれだけモダンな演奏をするとはおったまげた物だが、超絶技巧のなせる技でしょうね。これだけのアドリブを、やりたい放題に演奏できるのは、日本では、鈴木孝紀氏か、土井徳浩氏くらいか?鈴木氏には、いずれこの曲一緒にやりたいが(なんちゃって)、土井氏は、未だ聴いたことが無いが、パップ、モダン、凄いらしい。多分、谷口英治氏も演奏しようと思えば、バッチリでしょうね。ビル・エバンスの難曲も,ほいほい吹いていた。そもそも、日本のEddieと言われていたそうな。今は、方向が違うし、和製Eddieを目指しているわけでも無い。でも、凄いテクの持ち主であることは知っています。

さて、"She rote" パーカー好きの人なら兎も角、知らない人は結構多いんじゃ?そもそも、題名にしても、良く解らない。Ornithologyは鳥類学、Birdlogyも、その口語的表現のような物。いずれも彼のニックネーム、”Bird”からの物とはおおよそ想像出来る。”Moose the Mouche”は、ヤクの売人の名前だとか。西海岸で利用していたそうな。”Relaxin' at Camaliro"これは、ロスで、ヤク切れでホテルで火事騒ぎを起こし、素っ裸でホテルを歩いていて、ヤク中で逮捕、病院に強制収容されたのだが、その時の病院の名前。その他、彼の曲には色んな名前が付いているが、大した意味は勿論無い。しかし、”She rote"は、適切な解説が何故か無い。ネットを調べても、パーカーに関する著作を読んでも、とんと出てこない。一時、随分調べてみて、”She rote"は”She wrote"の省略形。じゃあ、彼女は何を書いたの?と言えば、1940年代後半、出征した彼に、彼女が,さよなら、もうお別れよ、と書いた、と言うのが流行ったらしい(というのを、英語関連のサイトで見つけた)。まあ、あの時代、如何にもありそうな。これしか見つからなかったので、真実は、いずれにせよ不明なのだが、これしか無い。これ以上の適切な解釈には,未だにお目にかかれない。どうでも良い様な曲の付け方だが、”She rote"が,何故かあまり受けてないのは、イントロ、エンディングの臭さの為?それとも、曲名に親密性が無いため?

さて、元歌は、のんびりした曲だが、ABAB形式。結構流行ったらしい。それを、パーカーはコード進行はほぼ同じで、A8小節、B12小節、C4小節、D8小節、コード進行はABABのままで、B,Cのメロディーの長さを変えて変化を持たせている。これと同じ事は、”How high the Moon"のコード進行で、”Ornithology"と言う曲でもやっている。スタンダードでは、AABA、ABAB等の形式の曲が多く、”East of the Sun"では、最後に4小節付け足しで変化を持たせているものもある。循環といわれる物の中でも、”I got rhythm"では、2小節付け足し。アドリブは付け足し無しでやることが多い。

さて、Eddieは、この曲を、まずは超アップテンポで(♩=320)演奏。Parkerが♩=250位なので、とても早くなっている。アドリブは、シンコペーション、モダンなスケールなど、変幻自在の演奏で、現代の息吹を吹き込んでいる。EddieがクラリネットでBapの演奏を、あるいはモダンな演奏をするのに、リバーブを使っている、モダンなスケール、シンコペーション(そもそも、テーマにシンコペが入っている)、それのみならず、超アップテンポで演奏しているのは、クラリネットという、そもそもサックスに比べて,押しの弱い楽器であることをカバーするため、ってのもあるんじゃないか、と、まあ、勝手に思っている。鈴木氏は、Eddieの演奏を,クラリネットの本来のキャラを使っている、と言う様な意味のことを言ってましたが、他の曲を聴いても、当たっていますよね。

さて、どんな練習方法を採っているか、について、次回、書いてみます。