周波数特性の揃った水晶発振子を 5 個選び出し、ラダー型クリスタルフィルターとしての特性を見てみるため、中心周波数のバラツキを ±10 Hz クラスに抑えた「試作 第 1 号」を作ってみました。 (回路図はこちら)
最初は写真 (下) のブレッドボード版 で作ったものです。特性を確認しようとしたのですが、高周波の 10MHz の信号ですから、短くしていない部品のリード線の浮遊容量で変な結合があって、出力がでたらめで、特性曲線になりません。高周波回路を甘く見すぎていたようです。Hi.
そこで、改めてユニバーサル基板で作りなおしたものが、写真 (上)です。
グラフ上ではピークが 2 つあり、波を打っているので、この中央を中心周波数とすると 9,9996.6kHz あたりになりますが、変動値は 2.5dB ほどありそうです。
中心周波数が低い方へずれているのは、C3 ~ C6 =100pF としており、少し大きいのかもしれません。容量を小さくすれば、 10MHz 近くにできるかもしれません。次の段階で試してみます。
中心周波数から 6dB ダウンの帯域幅は、およそ 1.25kHz 、50dBダウンの帯域幅は 5.2kHz となっていす。
実測値は実線のとおりで、特性が揃っていれば、点線のようになるはずなのですが、迷結合、水晶発振子の特性の不ぞろい?等不具合があるのでしょう。周波数の高い側で乱れが生じています。
中心周波数から離れれば、レベルが下がりますが、低い方の周波数は -60dBm あたりからレベルが下がりません。高い方の側は、 -70dBm を超えても下がっていきます。高・低それぞれの側でアンバランスがあります。
今回の測定は、フィルターの入力号に SG 出力 (-10dBm) を使い、フィルターの出力レベル測定に スペクトラム・アナライザ を使用しています。
特性の測定に際しては、SG の出力周波数を 200Hz ステップで変化させ、200Hz ステップ毎にフィルターの出力レベルをスペ・アナで読み取り、最終的にその値をグラフ上にプロットして求めています。
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