JA5DBE の Coffee Break

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IC-7300 USB 経由制御の不具合を解消

2019年01月30日 | IC-7300 USB接続

 最近 IC-7300 の FT8、RTTY、CW の各モードにおいて送信時の SBY 制御ができなくなっていた。

 不具合を直さなければと思い、Note PC を IC-7300 に接続 (USBケーブル) して原因を探索してみた。元々 2017年 6月 に設定 を行い FT8、RTTY、CW の各モードとも正常に機能していたので、設定が変わっているのだろうと思い以下の探索を行った。

1. 受信は正常だが、送信時無変調になっている

 (1) PC のサウンドカードの設定

  「マイク」   USB Audio Codec
  「スピーカー」 USB Audio Codec

  いずれも USB Audio Codec になっているので OK。次は IC 7300 の信号入力設定を確認する。

 (2) IC-7300 の外部端子の設定

  ①「変調入力 (DATA ON)」  ACC ⇒ USB に変更

    初期値の「ACC」になっていた。USB 経由の接続なので、入力源を「USB」にしなければならない。

  原因を考えてみると、2018年7月に IC-7300 のファームウェアの Ver.Up 作業を行っており、このときに初期値に戻っていたようだ。

  SBY制御、キーイング不能もおかしくなっているが、全て初期値に戻っていることが原因のようだ。

 ②「USB SEND」(送・受信制御)  OFF ⇒ RTS に変更

 ③「USB キーイング (CW)」 OFF ⇒ DTR に変更

 ④「USB キーイング (RTTY)」 OFF ⇒ DTR に変更

以上の設定変更で不具合は解消し、FT8、CW、RTTY の各モードが正常に戻った。CW (DSCW) のキーイング、RTTY (MMTTY) の送信も正常に機能していることを確認。FT8 (WSJT-X) の送信出力が 20W (平均電力) になるよう調整して作業を終了した。

最後に FT8 で QSO を行って最終確認したが、Color の設定が Default のままになっていたので変更を行い、全て完了となった。

 送受のレポートも異常なく、無事元通り IC 7300 (移動局用)に復旧した。

 ※ ICOM ホームページの「取扱説明書ダウンロード」のコーナーに「USBポート設定のヒント (2016年版) 」 という資料 ( A4✕11枚、1.34MB ) があり、IC-7100、7300、7850、9100 共通編として
 「 DTR と DTS について」、「USBポートとREMORT端子のリンク設定について」など USB ポートの解説資料があり、一読の価値があります。ご覧になってみてください。

 

 

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5 コメント

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IC-7300でCW, RTTY , FT8 (野口 JJ1PMZ)
2019-03-28 20:58:40
JA5DBE殿

IC-7300 USB接続の記事を拝読させて頂きました。
私も、IC-7300あるいはFT-991Aを購入し、USB Portを利用してPCと接続し、移動先でCW, RTTY , FT8等を楽しもうと考えています。

これから必要な機器(IC-7300、Cableやソフト)を購入しようと考えています。
ご紹介頂いているPC用ソフトの他に、購入すべきものがありましたら、アドバイス頂けないでしょうか? お手数ですが、ご助言頂けたら幸いです。

野口
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Unknown (JA5DBE)
2019-03-29 06:47:24
  JJ1PMZ (野口) さん初めまして。

 IC-7300 使用する場合は CW、RTTY、FT8、PSK31、SSTV 全て USB ケーブル 1 本を用意するのみで特にインタフェース類は要りません。
 信号系は ”USB-Audio” 、送受切り替え(SBY制御)、FSKキーイング、CWキーイングは同じ USBインタフェースを使用した ”仮想RS-232C” の「RTS」、「DTR」で制御します。

 最近の YAESU 系機器を使った事が無く FT991 については,情報を持ち合わせておりませんが、この機械は HF ~ 50MHz、144MHz、430MHzも 1 台で運用できるメリットがあります。
 IC-7300は、HF ~ 50MHzになりますので、その点もご考慮ください。

 なお、私の場合は HF機、U/V機 は々の方が使い勝手が良いと割り切っています。
 最近の U/V 機は、コンパクトで車載で使っても邪魔になりません。


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Unknown (JA5DBE)
2019-03-29 09:09:33
 アプリケーションソフトの情報を忘れていました。
多くの方が "Turbo HAMLOG" をお使いになっているので、HAMLOGを基本にご案内します。
 FT8 では WSJT-Xを使用しており、HAMLOGにLOGデータを送るため、”JT-Linker" を使用します。
 RTTYには "MM-TTY"、CW には "DSCW (Didital Sound CW)"を使用していおり、いずれも、USB ケーブル 1 本で快適に機能しています。
返信する
IC-7300でFT8 (野口)
2019-05-22 12:47:46
JA5DBEさん JJ1PMZ(野口)です。 返信ありがとうございました。 その後IC07300Mを購入し、デジタル申請し、PCやIC-7300の設定をしました。
私も、FT-8以外では、Hamlog, CTestwin, DigitalsoundCW, MMTTY等を使っています。

まず、FT8に関して教えて頂きたい点があります。 私のPCはWindows10 64BitOSなので、ICOMのManualに従って、64Bit用のUSB Driverをインストールしました。 64ビットOSの場合は「CP210xVC​PInstaller_x64.exe」
手順通り、USB CodecのSPえあけrとMikeを選んで、FT8を運用始めると、送信時Powerが1/3-1/2程度しか出ていないようにIC-7300のmeterを見ていると思えます。 CWと違って、Powerが出ない仕様なのでしょうか?

もう一つ質問させてください。 Webの記事を見ていると、IC-7300の場合USB Portが一つしか無いので、同時に2つ以上のUSB Portを使うソフトは立ち上げられないようです。このあたりどのように対処されていますか? もし差し支えなければ、教えてください。なお、私の見た記事は、下記の通りです。

http://kicksob-brothers.cocolog-nifty.com/jh6jrn/2018/07/ctestwincwcatif.html
FT-991は2つの仮想COMポートがあるので、Hamlog や CTESTWIN などが容易に接続できる。

 しかしIC-7300では仮想COMポートが1つなので、CTESTWIN でCATとCWを接続しようとしても同じCOMポートを指定できない。どちらか片方しか接続できないのである。

 これを解決するのにVSPEを用いることができる。
返信する
IC-7300 で FT8 (JA5DBE)
2019-05-22 18:59:05
野口さん今日は。
1点目のFT8で出力が出ない件について2つポイントがあります。
1点目はIC-7300の「USB変調入力レベル」が十分上がっているかどうか私の所では50%にしています。
「-IC7300と PC USB の接続(2)
https://blog.goo.ne.jp/ja5dbe/e/5ca5b7db32136803e7dcd57afa4ba886

をご覧ください。
2点目はPC側の信号出力が十分かという問題で、
コントロールパネル⇒サウンド⇒スピーカー(USB Audio Codec)のプロパティーでレベル(スピーカー)を50%にしています。
この2ポイントを押さえていればWSJT-Xの出力調整スライダーの調整で最大50W近くまで出ると思います。

2つ目のComポートはおっしゃる通り1個ですね。
ですから、HAMLOGにはCAT情報は転送できるようになってなく、JTリンカー経由でQSOが終われば転送しています。

VSPE ついては全く知らないので、残念ながら適切なアドバイスはできません。

ただ、JT-65HF HB9HQX を使用するときは、USB/RS232Cインタフェースを使用し送受信の制御ができていたのでjt-65モードに限ってはCATを別扱いができましたが、WSJT-Xでは CAT経由制御でなければどうにもならず、CAT系はWSJT-X専用になっています。
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