日高報知新聞2024.06.13
「アイヌ舞踊」を着ぐるみも一緒に踊る児童と参加者
【平取】二風谷連合大運動会が9日、町立二風谷小(遠山昌志校長、児童17人)グラウンドで開かれた。
アイヌ文化が地域に根づく同校では、今年度から午後の部1番の全校ダンスに「アイヌ舞踊」を取り入れ、地域の人と一緒に踊った。
アイヌ文化の保存と伝承に力を入れている同校では、昨年10月17日の「学習発表会」で校歌の歌詞をアイヌ語に訳して児童が元気に歌って初披露。劇では二風谷出身のアイヌ文化伝承者の故・萱野茂さん作の絵本を題材にした物語を熱演している。
初めに全校児童が「チャクピヤク」(アマツバメの踊り)と「ハララキ」(ツルの舞)の2曲を披露し、「ヤイサマ」(即興歌)と「ホリッパ」(輪踊り)の2曲をアイヌ民族伝統の歌を歌う男女ユニット「ankes(アンケシ)」の新町征也さんと原田梨乃さんの歌に合わせ、50人ほどが参加し笑顔で大きな輪になり踊りを楽しんだ。
遠山校長は「今年度初めて全校ダンスにアイヌの踊りを取り入れてみた。思っていた以上に地域の皆さんが参加してくれた。毎年行うことで自然に定着できればうれしい。皆さん笑顔で踊っていた。文化を継承していく上で改めて行うことも大切だが、日常の中で受け継いでいければ良いと思う。地道な活動になるが大切だと思う」と話した。