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鉱物の部屋へのいざない

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コロナアゲート

2013-11-30 12:16:28 | 日記・エッセイ・コラム

今日は「コロナアゲート」です。

昨日の話題は「アイスサークル」というタイトルで、円形の氷の事を書きましたが、鉱物の中にも円形のものがあります。このブログでも一度「円盤」というタイトルで書いた事があります。球状の鉱物同様、円形の鉱物にも何か不思議な魅力があると思います。共通するのは丸いという事です。

先日いらっしゃった問屋さんから仕入れたものの中に「コロナアゲート」があります。

Rio_grande_do_sulbrazil
Rio Grande do Sul Brazil コロナアゲート(Corona-Agate)

上の写真が仕入れたもののひとつです。美しい円形をしていると思います。

実は仕入れる時には数十個の「コロナアゲート」があり、歪な形状のものが多かったのですが、それらの中から美しく整った円形のものばかり選んで五つほど仕入れました。

先日、その五つの「コロナアゲート」を店のテーブルの上のマス目標本箱に敢てバラバラに入れていたところ、あるお客さんが「コロナアゲート」ばかりを三つ選んで購入されていきました。その時、面白かったのは、ちょうどその同じ時間に来店していた常連のNさんです。Nさんはその直後に残っていた「コロナアゲート」二つを並べて気に入った方を選んで購入されました。Nさん曰く「五つもあったのでいつでも選べると思っていたのに、目の前で三つが無くなってしまい、急いで選んでしまった。」

石は全てイッピンものです。同じ石は二つとありません。石との出会いは一期一会なのです。

今、店にある石もいつまでも店に残っている訳ではありません。買われてしまったら無くなります。全ての石は「イッコシカナイキセキ」なのだと思います。そう言えば、「石の華」をオープンして2年4ヵ月になります。これまでに売れて行った石達の事を想います。売る為に店を開いたのですから、それらが売れてしまった事はうれしい事なのですが、それらの中には記憶に残っている石もあります。その石を選んでもらった事はうれしい事には違いないのですが、それらが大切にされている事を願いたいものです。

そうそう、この「コロナアゲート」は不思議な魅力があります。その円形は明暗が交互になった累環状になっています。恐らくシリカ成分を含んだ水が滴り、鍾乳石のような成長をして出来たのだろうと想像できますが、Web検索で調べてみても、すぐには分かりませんでした。それは特殊な状況で出来たのだろうと思います。

上の写真は店に残っている最後のひとつです。本当は複数の石の違い等を比較しながらその成因を想像するのが良いのでしょうが、残されたひとつの中にもその特異な特徴が出ております。石を見ながら、その成因を想像するのも楽しい事だと思います。

コメント
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