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鉱物の部屋へのいざない

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重力

2013-11-24 14:04:35 | 日記・エッセイ・コラム

今日は「重力」です。「重力」と言っても、ヒッグス粒子や重力異常に関する話題ではありません。科学的な話題と言うよりも日頃から鉱物結晶を見ていて素朴に思った事を書いてみます。

Photo
Sweetwater mine,Reynolds Co.,Missouri,U.S.A. 方鉛鉱(Galena)

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中国 四川省 武郡 雪宝頂 産 灰重石(Scheelite)

上の写真は方鉛鉱と灰重石の結晶です。それらの比重は方鉛鉱が7.6、灰重石が6.1と重いです。大きな結晶になると、手に持ってみると、それらの重量感が伝わってきます。

そのような比重の高い鉱物の大きめの結晶を見ていると、ふと、思ってしまう事があります。それはどういう事かというと、どういう訳か?それらの結晶面が窪んで見えるのです。その二つは偶然かも知ませんが、それぞれの結晶面の中心部分に凹んで見えます。これはどういう事でしょうか?

鉱物が結晶成長するには温度や圧力や化学組成や流れ等の影響があるはずですが、そのような中に、もしかすると微力ながら重力も影響するのかも知れません。重力が結晶成長にどの位影響を与えているのか?詳しい事は知りませんが、結晶面の窪みを見ていると、何らかの影響を与えているような気がします。それとも何か?別の要因でそのような窪みができるのでしょうか?

素朴に考えてみると、普段、地球上の鉱物結晶しか見ていないので、地球上の重力の影響の下でしか鉱物結晶を見てないのです。重力の影響があるのか?ないのか?それは分かりません。この疑問を解くには他の惑星の鉱物結晶を調べて比較する必要性があると思います。ただ、それは非常に難しい事です。

そういえば、隕石の存在があります。肉眼的な結晶面を持つ隕石は存在しないかも知れませんが、顕微鏡サイズの結晶ならそれを検証する事は可能かも知れません。例えばコンドライトの存在を考えると、そもそも宇宙空間でどのようにコンドリュールができ、コンドライトになるのか?不思議な事です。一説には誕生当時の太陽の強力なフレア爆発がその成因ではないか?とも言われ、興味深いと思います。どうもスーパーフレアなる現象は度々起こったようです。太陽の活動にも未知の現象が複数あるようです。

さて、「重力」の事を考えていると、その思考はどうしても宇宙空間の方へ行きます。

宇宙空間といえば、国際宇宙ステーションの存在があります。無重力(微小重力)状態での結晶実験には非常に興味があります。今後の研究成果の発表が楽しみな分野だと思います。

無重力の環境には非常に興味がありますが、その状態を現実的に体験するのは中々難しい事です。ただ、TVの映像や映画のシーン等を見て、疑似的に体験したような気になる事は可能な事です。

映画で言えば、「ミッション・トゥ・マーズ」(2000年アメリカ ブライアン・デ・パルマ監督)の無重力状態でのダンスシーンの映像は非常に印象的でした。この映画はそのシーンだけでも見る価値のある映画だったと思います。

これからの映画としては「ゼロ・グラヴィティ」(2013年アメリカ アルフォンソ・キュアロン監督)に期待したいと思っています。それは公開が待ち遠しい映画のひとつです。私は当然ながら3Dで見ます。その原題は「Gravity」(重力)です。

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