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鉱物の部屋へのいざない

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霰石1

2013-03-08 11:44:29 | 日記・エッセイ・コラム

今日は「霰石1」です。霰石は既に何回か登場していますが、タイトル登場は初めてです。

霰石の和名は、先日の「粒2」で登場した豆石が霰に似ている事からその名が付きました。霰石の英名aragoniteアラゴナイトは最初に見つかったアラゴンというスペインの村の名前に由来します。その名の由来は全く違うものの、両者の名前は不思議な偶然で、覚えやすい名前になりました。

Dscf3674
スペインMinglanilla産 霰石(Aragonite)

これはスペイン産のアラゴナイトの結晶です。いかにも鉱物結晶という印象の六角柱状の結晶です。霰石の化学組成は方解石と同じ炭酸カルシウムですが、結晶構造が異なります。霰石は斜方晶系の鉱物で、六角柱状になるのは三連双晶している為です。

Dscf3665
モロッコ産 霰石(Aragonite)

これは六角柱状の結晶のセンター部分に細い六角柱状の放射状結晶が出来ており、非常に魅力的な形状になっている霰石です。このクラスターはスプートニクとも呼ばれるタイプの結晶です。スプートニクは旧ソ連の人工衛星の名前です。それに似ているというよりも、そのような雰囲気を持っているからその名が付いたと思われます。

Dscf3662
Tazouta mine,Fez Morocco 霰石(aragonite)

これは六角柱状の結晶が放射状に集まって球状結晶になったものです。直径5cmくらいのサイズのものですが、価格は安価です。思うにアラゴナイトの結晶はその形・サイズに比べると何故か安く流通しています。私はお値段以上の価値があると思います。

霰石は明日に続きます。





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