今日は立方体です。
立方体の鉱物と言えば、やはりスペイン ナバフン鉱山の黄鉄鉱です。私はなぜか立方体には無条件で魅かれるところがあります。鉱物コレクションに入り込んだ初期の頃は美しいキューブ状の黄鉄鉱を探し求めていました。そして新宿ショーで一辺5cmくらいのほぼ完全な立方体結晶が二つくっ付いているものを見付けて即買いし、これまで大切にしてきました。その黄鉄鉱は昨年、それ自身の重みのせいで取れてしまいました。私はガッカリしましたが、その別れてしまったものも、それぞれ自己主張しているような気がしました。取れて離れてしまう事は自然の摂理です。
スペイン ナバフン鉱山産の黄鉄鉱
写真はその黄鉄鉱です。
この写真はペア・クラーセンというデザイナーのアクリルのオブジェです。
アクリルオブジェと黄鉄鉱の結晶を並べてみました。何だかモダンな雰囲気が出ています。
この左にあるプレヌスというオブジェ、少し説明を要します。
数学の正方形分割問題(ルジンの問題)で、「任意の正方形を、2個以上の異なる大きさの正方形に分割できるか」という問題で、最小の解(一辺112の正方形を、一辺の長さがそれぞれ2,4,6,7,8,9,11,15,16,17,18,19,24,25,27,29,33,35,37,42,50の計21枚の正方形で、隙間なく埋めつくすことが出来る)をデザインしたものです。これはパーフェクト・スクエアといい、これをアクリル素材でデザインしたものが写真のオブジェです。112個限定で発売され、これは11番の番号が付いております。
これは平面充填の問題です。2次元の正方形を3次元の形で分かりやすく表現したデザイン・オブジェなのです。因みに「任意の立方体を全て異なる大きさの立方体で分けること」は不可能です。
プレヌスのアクリルの一番大きなものの一辺は5cmで、ちょうどキューブの形になっており、右の黄鉄鉱のサイズとほぼ同じです。
立方体好きの私はこのオブジェを面白いと思い、発売と同時に買い求めました。因みに112個は完売しているそうです。
このパーフェクト・スクェアを音楽にした作品もあります。明日に続きます。