かぶれの世界(新)

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ヒデに学べ

2004-10-23 21:07:22 | スポーツ

日本サッカー協会の川淵会長が23日の朝日新聞の「私の視点」の欄に、最近のJリーグのゲーム内容やマナーの悪さについて次のように警鐘を鳴らしていた。先のU17アジア大会でJリーグの悪いプレーをマネする選手がいた。川淵氏は02年W杯決勝で主審を務めたコリーナ氏の発言を引用して中田英寿を手本にしろという。即ち、「イタリアの主審は中田に敬意を持ってみている。汚いプレーはしないし、わざと倒れたりもしない。審判にも文句をいわない。」

私もサッカー選手のマナーの悪さを最近国際大会で指摘されたニュースが気になっていた。トップレベルの悪いお手本は将来をになう若い選手に容易に伝染する。サッカーだけではなく、現在行われているプロ野球の日本シリーズでは判定をめぐって49分も試合が中断した。丁度同じ頃、メジャーリーグで同じように判定が覆る事態が起こり、監督は抗議したが短時間で試合は再開した。中田に加えてイチローと松井をお手本に付け加えたい。判定に不満があっても超然としてやるべきことをやる姿勢は正に子供達の模範である。

国際大会でユースチームのマナーが悪いと言う評価を受けたのは、私が指差されたようなある種の恥ずかしさを感じる。スポーツのマナーはその国の民度の反映でもあるからだ。小さなことだがボールデッド後時間稼ぎの必要が無い時でも、相手ボールが足下にあるのに知らん顔する日本選手が実に多い。 トップに立つプロの選手だけでなく、プロリーグを運営する経営者の質まで問われていると心すべきである。だからこそ川淵会長は危機感を感じて警鐘を鳴らしたのだと思う。

もう一つ付け加えたいのは、日本の選手に相手チームに対する尊敬の念が足りないと思われることがある。得点した時の選手の喜びを素直に表現して何が悪いのかと言う意見もあろうが、高校野球の代表される派手なガッツポーズは時にやりすぎと感じる。昔の高校野球ではそうではなかったのだが、何時の時からかそうなった。今やどのスポーツも同じだ。片方には無念な思いを噛み締めている相手がいることを忘れてはいけない。私から見ると中田やイチロー、松井の抑えた喜びの表現は「一流の証拠、自信の表れ」であり、「クール」と感じる若い人もいるはずである。 全員無表情だと気持ち悪いが、今は余りにも安っぽい。

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ヤンキ-ス歴史的敗退、敗因は?

2004-10-22 18:41:04 | スポーツ
現地時間20日、ヤンキースはプレイオフ史上初めて三連勝後の四連敗でボストン・レッドソックスに敗れ2年連続のリーグ優勝を逃した。松井君の大活躍を期待すると同時に、俄か大統領選ウォッチャーでもある私も全米大注目の討論会中継とチャネルを切り替えながらTVを見、思いがけない結果に興奮した。 米国でもこの大熱戦はトップニュースで大きく扱われ、CNNでさえヘッドラインで繰返し報じた。ヤンキースにとっては屈辱的な敗退であり、一夜明けて熱狂的なニューヨークだけでなく全米のメディアは早速敗因の分析を報じている。これまで見たインターネットの記事では、合計200億円以上の年俸を取る選手に対して予想に反し過激な個人攻撃はしていないように見受けられる。

敗因として最も多く指摘されているのが投手陣、特に先発陣のブラウン、バスケス、ロザイアが期待はずれ、抑えの切り札のリベラが2度も救援を失敗したことである。一方、序盤大活躍した2-4番のロドリゲス、シェフィールド、松井が後半失速したことも敗因に挙げている。 特にロドリゲスは全米ナンバーワンの高給取りで期待されてヤンキースに来て、第六戦でボテボテの1塁ゴロを打った時明らかな守備妨害をしてチャンスの目を潰した事をさして、シリーズの流れを変えたと指摘されている。打てなかった責任の一端はあるにしてもシリーズ敗因の責任を押し付けるのは一寸可哀相な気がする。三連敗して剣が峰に立った第4戦の9回、代走ロバーツの見事な盗塁が適時打を呼び、その後2試合続けて延長サヨナラを打ったオーチスがいたボストンが強かったと言うことだろう。

ニューヨークには何度もボストンを突き放すチャンスはあったが、第5戦以降タイムリー欠乏症にかかった。松井君はシリーズ全体を通して実に良くやったが彼がヒットを打てば勝負ありと言う場面で打てなかったのが敗因の一つである。特に印象が残るのは、第5戦の2死満塁でのペドロからの右直、第六戦の無死1、2塁でシリングからの打ち損ないの内野フライで、一発出てたら結果が変わっていた。 他にチャンスは沢山あったのだが、最も信頼を受けているチームの4番が打てなかったというのは重い事実である。勿論その前の試合の勝利は松井君の打撃で勝ったのも事実である。今回、彼はチームの最も頼りになる主軸であることを実証した。来年の更なる活躍を期待したい


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大統領選討論会後の情勢、ブッシュ盛り返す!

2004-10-19 16:35:48 | 国際・政治
討論会はケリー候補の三連勝で終わり、直後の支持率調査でケリーが逆転して僅かにリードと報じられたが、その後14-16日頃に実施された報道各社の調査ではブッシュ大統領が支持率を盛り返したと伝えられている。イラク戦争開始の大義名分であった大量破壊兵器やアルカイーダとイラクの関係が明確に否定され、イラク戦況が日に日に悪化する中、関係の高官が次々と不利な証言をし、討論に負けたと言われてもブッシュは選挙戦を有利に戦っている。こんなに不利な情報ばかりなのに米国民は何故ブッシュを指示しつづけるのか誠に不思議である。
ブッシュの選挙参謀(カール・ローブ氏)が極めて優秀で、討論会の公式な主張から第三者の際どいネガティブ・キャンペーンまで争点を巧みに操って保守層の支持を獲得しているとの説明が説得力がある。討論会後、巨大な選挙民データベースを詳細に分類し選挙民の特性に合わせ運動員がきめ細かく争点を使い分けて主張し支持率を取り戻した。この選挙戦術は余りに巧みで、無線機と噂されたブッシュの背中の膨らみを暗に指摘して、ある専門家はローブ氏を悪魔のように効果的な選挙戦を戦っており、民主党はとてもかなわないと評論している。
ところが選挙の勝敗については、依然混沌としている状況にある。上記支持率は選挙民のいわゆる人気投票の結果であり、各州毎に投票上位者が選挙人を総取りする選挙システムでは人気投票とは違った結果が十分に起こり得るのである。例えば大票田のカリフォルニア州では元々民主党が非常に強く、ブッシュへの投票が増えても支持率は上がるがトップはとれず、ケリーが選挙民を総取りする結果は変わらない。従って両陣営とも約10の激戦州に全米から運動員が乗り込み、集中的にTV広告を打ち、家庭訪問して投票を依頼しトップを取ろうとしているのである。その費用は莫大で400億円から500億円を使うと言われている。17日のSlate Magazineではブッシュ270、ケリー268という大接戦を予測している。
結果的に米国大統領選はカリフォルニア、テキサス、ニューヨーク等の大票田州民の声よりオハイオ等激戦州の声が反映され、世界に影響を与えるイラク戦争や保護貿易の政策が決まる仕組になっていると思うと納得いかないけれども様子を見守るしかない。


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シャクルトン

2004-10-18 10:08:44 | 旅行記
先週日本の著名な登山家がアンナプルナⅠ峰6200メートル付近で雪崩に巻き込まれ死亡したニュースが報じられた。 日本人初の8千メートル峰10座目の挑戦であったという。 この世界的な登山家の訃報は極限の世界で困難から探検隊を一人残さず生還させたシャクルトンの冒険をふと思い出した。 第2次世界大戦中に南極大陸横断を試みたイギリスの探検家、アーネスト・シャクルトン卿の物語である。探検隊は南極大陸にすら到達せず、探検の目的は全く達成されなかったが、シャクルトンは別の意味で高く評価され今日でも良く引用されている。 酷寒の南極海で次から次ぎと起こる絶望的な状況を克服して、隊員28名全員を無事生還させたシャクルトンのリーダシップを研究して今日の政治や経営、或いはプロジェクトマネジメントに生かそうというものである。

アムンゼンが南極点に到達した後も世界の冒険熱は冷めていなかった。 シャクルトンの冒険はスポンサー探し・隊員募集から始まり、出港後南極海の氷に阻まれ船を放棄して、食料を確保しながら氷山を移動、3隻のボートで無人島にわたり、そこから決死隊を選定して1200km先の捕鯨基地までボートで救援を求めに行くというのが粗筋である。この間色々な性格の隊員を取りまとめ誰一人取りこぼすことなく帰還させたというのは奇跡であり、隊員の日記等の資料や写真が残っておりすぐれて後世の研究の対象となっている。

欧米ではシャクルトンの自伝に加え多くの書物が著されている。冒険記だけでなくビジネス書として書かれたものが多数ある。冒険物語として一級品で十分面白いが、シャクルトンが色々な状況でどういう意思決定していくか興味深い。 次々と襲いかかる困難にリーダに必要な精神力とアイデアを枯渇せず正しい判断を下し続けたのは奇跡である。 今日のビジネスの世界で頻繁に参考にされている所以である。 プロジェクトの成功は企業存続に決定的な影響を与える経営のトップマターになり、過去10年に米国に本部を持つPMI(Project Management Institute)に代表されるようにプロジェクトマネジメントの研究が進んでいる。 最先端の経営管理手法として50年前の目標を達成しなかった冒険物語が注目されるのはチームが全員生還したからであり、登山家の訃報を悼むと同時に教訓として活かしていただきたいと思わずにはいられない。


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大統領選討論最終回!?

2004-10-14 14:07:04 | 国際・政治
大統領候補者の討論会は会場をアリゾナに移し第1回目と同じ要領で実施された。今回のテーマは内政であったが基本的に同じ議論の繰返しで新味に欠け、又もや裏番組のMLBプレイオフが気になった。 討論会直後にCNNが実施した速報調査では討論に勝ったのはケリー52%、ブッシュ39%との結果に驚いた。 両候補者のボディランゲージに注目して判断した結果、引き分けかもしくは若干ブッシュが盛り返したかと思った。決して甘く見た訳ではないが、普通の米国人が議論の内容を吟味して判断するとしたら現職有利と思っていたのだが。確かにケリーは最低賃金、失業問題等について攻勢に立ち、ブッシュは効果的な反論出来なかった。しかし、一方で堕胎やステムセル問題について、ケリーの政策がリベラル過ぎるという印象を与えることにある程度成功した。ケリーはコロコロ変わる、リベラル過ぎるというレッテルを貼るのがブッシュ陣営の作戦であったが、最終回は若干抑制気味であった気がする。討論会を総合すると、ケリーが大統領の任に堪える候補であることを示し、ブッシュ楽勝からどちらが優勢ともいえない情勢となった。 1-2日後に討論会の結果を反映した支持率が出て大勢がどう変化したか明らかになるだろう。投票日を後19日に控え今日の討論が最後で、選挙戦は最後の激しい追い込みに入る。

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