かぶれの世界(新)

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

目くそ、鼻くそ、…良い人

2016-12-22 14:37:45 | 日記
火曜日の午前中にママさんのバドミントン練習に参加した。子育てが終わったアラフォーの主婦が多いが、30代から私の年代まで幅広い年代の女性が練習している。私は男性主体のクラブで練習してきたが体力の衰えを感じ、昨年からこのママさんクラブにも参加させて貰っている。ママさんと言っても、彼女達は基礎が出来ていてテクニックもあり、ゲーム練習でもなかなか勝てない。

一昨日練習の後シャワーを浴び自転車置き場で自宅に帰る準備をしていると、後ろから女性の声が聞こえて来た。振り返るとメンバーの一人だった。彼女とは何度かゲーム練習をしたが、それ以外に口を利いた記憶がなかった。スマートで見かけの良い落ち着いた感じの人だった。彼女は特別用事があった訳ではなかったようで、数分間世間話をし冗談を言って別れた。

夕方、家内が仕事から戻って来た時その話をした。彼女は鼻で笑って「それが何なの、単に女性と話をしたのがそんなに特別なの?」と言う感じの返事が返って来た。私は自分から女性に声をかけることは何百回もあるけど、女性から声をかけられることは先ずないから凄く嬉しかったんだと正直に答えた。言わなかったけど、私が女性に追っかけられ声をかけられたのは、田舎のオバサンを除けばもう10年以上前のことだ。

家内はそんな私をせせら笑って(というか大笑いして)、「私なんか会社の若い男性から食事や飲み会に誘われるのはしょっちゅうよ!」と言い放った。食事会でお気に入りの若い男性と映った写真をベッドに飾っている。それは前から聞かされていたことで、彼からプレゼントされた高級なウィスキーを私も美味しく頂いたから余り文句も言えない。

我々の口喧嘩は「目くそ鼻くそを笑う」類の安っぽいものだ。話しには続きがある。その日昼食後、散歩を兼ねて買い物をしに自宅を出ると見たこともない若者が追いかけて来た。自分はホームレスで3日間も水だけ公衆トイレで過ごした。市役所や警察署、職業案内所で相談したが相手にしてくれない、助けてくれと泣きつかれた。

障害者手帳を見せて怪しいものではないと言われて同情し、「取り敢えず百円ショップでパンでも買え」と言って小銭を渡した。いつもなら無視するところだが言葉がしっかりせず、フラフラしている様子を見てその気になった。日本でこういう状況に出会った記憶がない。数年前ハワイで会ったホームレスには臭いだけで気持ちが悪くなって冷たくあしらったのを思い出した。

上記に戻りその話をすると、家内は私が「そんな人とは思わなかった、良い人なんだ。」と結婚40年後に初めて知ったかのように言った。私は昔からそうではなかった、10年近く母の最後に付き合って心が優しくなったかもしれないと思った。しかし直ぐに、小銭を与えただけでそんなに偉そうに言うこともないと思った。■
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする