かぶれの世界(新)

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

思いがけないジャーナリズム論

2009-03-23 11:15:11 | ニュース

中川前大臣のオフレコ発言と報道のあり方について、先月26日に「中川前大臣辞任報道考」と題して、「記者クラブ」に代表される日本のジャーナリズムの閉鎖性の問題について論じた。多くのネチズンが同じような趣旨の指摘をし、私もいくつか参考にし、引用させて頂いた。

http://blog.goo.ne.jp/ikedaathome/d/20090226 

この日本的報道の特殊性に対する批判に対し、政治評論家の花岡信明氏が「誤解・曲解のメディア批判に答えよう」と題して弁明の記事を書いた。花岡氏はメインストリームの記者出身といえどもネットの世界では少数派であり、氏の意見には組しないが、メディアが自分自身についての説明責任を放棄する中での勇気ある反論に敬意を表したい。

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/y/151/index.html 

私がこのブログで紹介したのは、この本論の記事とそれに対する読者のコメントがとても面白くて、もしまだ読まれてなければ是非読んでいただきたいと思ったからだ。私から見ると、多くのコメントは論理的な議論をしようという姿勢が感じられる。

私がネット世界に足を踏み込み自らも情報発信しようと思いブログを始めて数年になるが、人気のあるサイトですら議論が途中から個人攻撃になりがちなのを見てきた。建設的な批判はそう簡単なことではない。日本のネチズンも得意ではないと思う。私自身も建設的な議論をしてお互いを高めていくことの難しさを感じていた。

そういう観点からみて、この記事とそれに対するコメントを合わせて一つの評論と見れば、珍しくよく出来た現代ジャーナリズムの小論文ではないかと思い、一読されることをお勧めしたい。

蛇足ながら、花岡氏の記事の中で「記者を・・・訓練してるのは、新聞社と通信社、それにNHKくらいである」というくだりに私は注目した。それは、「訓練されてないテレビ報道」が日本で世論形成に最も影響力を持っている、ということを端無くも指摘している。見逃せない重要な指摘だ。■

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする