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死刑について(土井卓美)

2012年08月04日 16時26分25秒 | Weblog

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私の元勤めていた会社に派遣されてきていた女子社員が闇サイトで知り合った3人の男に殺害された事件(07年8月)は、世間にも衝撃を与えましたが、当夜の情況として事件の直前まで系列会社のある女子社員と一緒だったなどという話も聞かされ印象に残っています。
その後被害者の母親が犯人の死刑を求める約33万人分の署名を集めて検察庁に提出するなど世間の関心も高まっていました。
しかし裁判の結果は1人が死刑、2人が無期懲役として確定し、母親や支援者、陰ながら応援した我々の多くが無念の涙を飲みました。
ところが誰もが想像さえしなかった展開を見せました。
無期懲役が確定していた内の1人が別の殺人事件(98年6月)で逮捕され、容疑を認めたのです。
愛知県警が昨年設置した未解決事件の捜査専従班の大手柄ですが、もしこれがなかったら犯人は黙ったままで何年かの受刑期間を過した後に出所していた筈で、あるいは再々犯を犯していたかも知れません。

死刑について国民の多くは存続を望んでいますが、一部には根強い廃止論もあります。
廃止論を唱える人達にもそれなりの論理と信念があることは理解できますが、その人達が身内に凶悪犯罪の被害が及んだ時、果たしてその主張を貫けるかとなるとどうでしょうか?
犯罪を犯した人の人権も勿論無視はできませんが、被害者への思いやりについてはもっと配慮があるべきではないでしょうか?

死刑についてもう一つの疑問点は死刑の確定した犯罪者が数多く税金で何年も生かされ続けていることです。
丁度昨日の新聞に歴代法相の死刑執行数が載っていました。
93年以降30人が法相を勤め、在任期間に若干の違いはありますが、概して1年の任期中0件が9人もいて、職務遂行上どうかと思います。
2桁は鳩山邦夫13件、長勢甚遠10件だけで他は全て1桁です。