今朝ピーノさんからいただいたメールマガジンを配信します。
ピーノさんから直接メールマガジンを送っていただいている方に配慮して
一週間遅れ程度でこのブログに掲載していましたが、
地震や津波に関する件もあり、
即日ブログで公開させていただきます。
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◇高校の同級生 Mは、たまたま会議に出席するため“初めて”岩手県盛岡
市に出張したところ、そこで地震に遭遇しました。 ホテル・ロビーで毛布に
くるまって夜を明かし、食料確保で街を歩き回り、携帯の充電器を購入しに
携帯ショップで並び、地震発生から5日目の火曜日に、5時間待ちで秋田の
「秋北バス」に乗り込んで、大舘 >大舘能代空港 >羽田空港という経路で
東京になんとか戻ったそうです。盛岡市内は被害が軽微で中心部は電気も
きていたそうですが、ガソリンもなく車も運転できず、スーパー・コンビニには
ほとんど商品はなく、まさにサバイバルの5日間。 本当にお疲れ様でした。
◇この三連休は昨年末から予定していた“御食国”(みけつくに:平安時代
まで皇室に海産物を献上してた国)のひとつである福井県に行ってきました。
永平寺でおそばを、東尋坊のあと越前海岸で越前ガニ定食を、三方五湖の
レインボーライン“恋人の聖地”から絶景の風景を眺め、小浜市の食文化館
を訪問。焼きサバを食べてから国宝三重塔の明通寺に行き、鯖街道(小浜
~京都)の宿場町熊川宿で葛もちを食べるという、“食文化”の3日間でした。
敦賀市内のスーパーで地元学生たちが募金活動を行っていたのが印象的。
http://hitorikimamani.cocolog-nifty.com/buraritabi/2010/08/post-6ab9.html
◇「若狭おばま食文化館」で関心したのは、小浜の歴史(平安時代は中国・
朝鮮との表玄関)を説明した展示施設が充実しており、地元の若い主婦が
ガラス越しのキッチンで調理を行い、観光客には無料でイチゴのババロアが
振る舞われ(募金箱に気持ちをほんの少し)、そばやうどん、全国のお雑煮
の違いを展示し、ご当地“サバ料理”の展示も充実していました。二階では、
伝統工芸品:漆塗りや和紙の実地体験と展示即売、そして1階玄関横には
銭湯まであります(笑) 福井県の観光名所はかなり限定されますが、海産
物だけはこれでもか!というくらい、新鮮なモノが豊富に獲れるエリアです。http://www1.city.obama.fukui.jp:88:obm/mermaid/index.php
http://www.toyamaken-coop.or.jp/odekake/fukui/mermaid.html
【落語】
■柳家花緑独演会 <クリエート浜松、11/03/17 ★★★★☆>
地震後初の独演会。今週6日の予定が5日キュンセルになり、唯一の寄席。
客待ちをする二人の雲助を演じた『蜘蛛賀籠(くもかご)』で、酔っ払いを巧み
に演じ、京都見物を題材にした『愛宕山(あたごやま)』で旦那と太鼓持ちの
微妙な会話のすれ違いを語り分ける花緑は、今“旬”の噺家の一人ですね。
冒頭30分弱、今回の地震の体験(東京駅の新幹線プラットホームで地震に
遭遇)をサラッと話し、こんなときだからこそ「笑う」ことが必要であり、自分が
できるのは「笑いの場を提供すること」だと、淡々と語る彼は素晴らしいです。
http://www.me-her.co.jp/karoku/shutsuen.html
【映画】
■トゥルー・グリット <原題 TRUE GRIT> (★★★★)
金貨2枚で父親を殺された14歳の少女の復讐を描いた西部劇。原題通りで、
“真実の勇気(砂まみれ)”。 「No Country for old men」のコーエン兄弟が
監督で、登場人物が皆“アウトロー(無法者)”ばかり。 雇われ助っ人となる
連邦保安官(J・ブリッジス)とテキサス・レンジャー(M・デイモン)に同行して
少女はあくまでオブザーバー(観察者)としての立場をくずしません。 そんな
彼女にも大きな犠牲を伴う衝撃的なシーンとエピローグが用意されてました。
公式HP(音声注意) ⇒ http://www.truegrit.jp/
■漫才ギャング (★★★☆)
お笑いコンビ品川庄司の品川ヒロシが原作・脚本・監督をこなす2作目です。
売れない漫才コンビの悲喜劇。 ギャンブルから多額の借金を抱えた相方と
別れてから、留置所で知り合った男(上地雄輔)と新たにコンビを組むお笑い
芸人(佐藤隆太)のお話。冒頭、留置所のなかのシーンで爆笑を誘い、借金
の取り立て屋(宮川大輔、好演)がトリックスターとして現れます。 ツッコミと
ボケの絡みを通して、お笑いの世界の厳しい現実の裏側も描いていますね。
公式HP ⇒ http://www.manzaigang.jp/
【Book】
■内田樹・高橋源一郎 「沈む日本を愛せますか」(ロッキングオン、10/12/20
★★★★) 季刊誌「SIGHT」で2009年春から2010年秋まで1年半の政局を
追った二人の対談集。 「物語」をなくしてしまった自民党の55年体制の終焉
から、民主党政権(鳩山“友愛”首相)の誕生に触れ、小沢一郎=吉本隆明
(検察・霞ヶ関・マスコミに対する批評性)であるとか、沖縄普天間基地問題
における米軍の「抑止力=核」発言、左派政党の元気のなさや内閣支持率
の話など、とめどもなく続く対談です。 今後、成長せずダウンサイズしていく
日本で豊かに暮らすには? インターネットの普及は英語を国際共通語化し、
アメリカの覇権を維持する“最大の武器”、という考えには納得させられます。
http://ro69.jp/product/book/detail/43479
【オマケ、今週の気になった言葉】
■この発電所には、全部合わせて、事故を起こしたチェルノブイリ原発の10
倍を超える放射能があると思われる。 あとは、この放射能が無害であると、
政府と原子力安全・保安院と電力会社とテレビの御用学者たちは言い続け
るはずだ。もし日本の国民が愚かであればそれを信じて、汚染野菜を食べる
ことだろう。明日、すぐには死なないからだ。しかしかなりの高い確率で発癌
することが分かっている。 子供たちを守れるのは、事実を知っているあなた
だけである (by 広瀬隆 「DIAMOND Online 特別レポート」 11/03/16)
広瀬隆さんというノンフィクション作家がいます。 原発問題を扱った「東京に
原発を!」 「ジョン・ウェインはなぜ死んだか」 「危険な話」などで、80年代に
原発の危険性を説いた著作で、当時かなり注目された方です。 彼とは一度
会ったことがあります。 雑誌「話の特集」で、彼が自費出版した『魔術の花』
(短編小説集)が取り上げられ、その本を注文したところ、自宅から自転車で
届けてくれ、彼は隣町に住んでたんですね(笑) あれから30年以上が経ち、
昨年『二酸化炭素温暖化説の崩壊』(集英社新書)がベストセラーになって、
今回福島原発に際して、彼が書いたレポートの最後の部分からの抜粋です。
http://diamond.jp/articles/-/11514
では。