
明日に
向かって
跳ぶ。
というキャッチコピーの新聞広告(前面2ページ、業界的には30段)が今日朝日新聞に載っていた。
複雑な心境だ。あの過激で攻撃的な宝島の広告が、政府公報や、自己啓発系のように、
「日本はすごい国なんだから、できる!」という無根拠に元気を出すように、と言っている。
宝島が、そう言うか?、という感じがする。
あるいは、宝島からそういわれるぐらい、日本は元気がないのか?
宝島といえば、1998年の1月3日には詩人田村隆一を使って
「おじいちゃんにもセックスを」という全面広告を出した。
ぐちゃぐちゃしたボディコピーなんて一切ない。
ビシっとキャッチコピー1本だけだ。
しかもその後、ガンで田村隆一氏が亡くなると、
「じゃあみなさん、いろいろたいへんだろうけど、お先に失礼します」
というコピーで、同じPhotoを黒縁で出して
追悼広告を出した。
これには感動した。
この過激で攻撃的で、しかも人間味があるニュアンスこそが
本来の宝島らしい元気さだろう。
その後も宝島は「チンコ大統領」(1999)とか
「ことし子供をつくろう」(2002)とか
圧巻の美輪明弘を使ったカラーの「生年月日を捨てましょう」
など。
こういう毒のある、しかし真にクリエイティブで過激なまでのアート力がある広告を
出せないほど、日本はもう疲れ切っている、という判断なのだろうか。
それとも、カラーも写真のグラフィックも
使えなかったようなことに象徴される
宝島社自体のパワーの欠落なのか。
本日の宝島の広告を始め
本文で触れた広告は
以下の宝島社のホームページの企業広告のページで
ご覧いただけます。とても興味深く勉強になりますよ。
http://tkj.jp/koukoku/index.html
![]() | おじいちゃんにも、セックスを。 (別冊宝島 1502 カルチャー&スポーツ)宝島社このアイテムの詳細を見る |
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