ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
そしてあるがままに旅の思い出を書いてみたい。
愛する山、そしてちょっとだけサッカーも♪

初めて親子で山へ「南月山へ」

2020年11月03日 00時22分13秒 | Weblog
那須岳(茶臼岳)は標高2000mにも満たない中山であるが、活火山であることから森林限界線はいたって低い。
推測だが、標高1400mあたりを越えてしまへば樹木は無く、背丈の低い植物のみしか生息していない。
それ故に岩稜地帯が多くあり、低い山であるにもかかわらず岩場の縦走を楽しむことができる。

「牛ヶ首」と呼ばれる分岐へと向かった。
岩場のアップダウンはあるものの、所詮この辺りは遠足ルートでありたかが知れている。


岩稜地帯にはまったく慣れていない二人。
見ていておかしくなる程足元が危うい(笑)。
はぁ~(ため息)・・・なんだかだと言っても女性だったか(笑)。

牛ヶ首分岐点は風の通り道であり、かなりの強風が吹いていた。
とは言え、おそらくは風速10m程度であり、山ではごく普通の風に過ぎない。
しかし女性陣にしてみれば、立って休憩していること自体がそれなりに辛いものなのだろう。
休憩もそこそこに南月山方面に向けてスタートした。


やや風も落ち着き、リラックスした様な二人。
「どう、そろそろ一枚脱いだら?」
とアドバイスをするも「無理!」の一言だった。

途中桜が咲いていた。
この辺りの桜は「峰桜」と言って、開花時期は丁度今頃になる。
「ねぇお父さん、桜が咲いてるよ。」
と、少し嬉しそうな娘。
「初夏の頃になれば高山植物がたくさん咲くんだけどね。今はまだまだ花の咲く植物は少ないんだよ。」
「へぇお父さんていろいろ知ってるんだね。」
あったり前だーちゅうの!
だてに30年以上登山している訳じゃないちゅうの!
とは言わなかった。


峰桜の前でパチリ。
ちょっと心が和む出会いだった。

さて、南月山まではまだあるのだが、今日のこの天候を考えればあまり無理をすることはできないと判断した。
南月山の手前にある「日の出平」までとし、そこから牛ヶ首まで折り返すことにした。

全体的にはごく緩やかなアップダウンなのだが、ピンポイントではそこそこの急斜面もある。

「はいお二人さんマイペースでいいから頑張って!」
返事がない・・・。
「大丈夫?」
返事がない・・・。
登り終え、数秒後に「はぁ~きつかった。はぁ~はぁ~」
ここで笑ってしまうと、頑張っている二人に対して完全に上から目線になってしまうと思ったが、正直言って笑いを堪えるのに一苦労した(笑)。

それにしても普段の生活では考えられないことの連続だった。
いつもは感じることのあまりない「か弱い女性」を見ているようだった(笑)。


日の出平にて。
せめてガスが切れ、周囲の風景が拝めれば気持ちも晴れやかになり、二人にとって登攀意欲も上がると思いたい。