タイトル---上に居て驕らざれば--『孝経』。 第963号 23.09.03(土)
〈上に居て驕らざれば、高くして危ふからが〉(新釈漢文大系・明治書院『孝経』諸侯章 第三)
「指導者として人の上に在っても、心驕り人に対して不遜であったり、こ馬鹿にするようなことがなければ、高い位にいても、不信を招きやがて身を滅ぼし、遂には国をも亡ぼすような危険なことはまずない」
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まさしく仰せのとおりであります。このことは『南洲翁遺訓』でも同様に説いています。西郷隆盛がよほど漢籍の世界を渉猟したことと、彼自身の天性的な性から来るものでもありましょう。同様に『南洲翁遺訓』編纂の指揮を揮った菅実秀翁をはじめとする荘内人士の精神でもあるのです。
昨日発足した野田総理は、その辺を熟知すると同時に、内面にそういう豊盈さが見て取れるような気がします。でも中身のマニュフェストには、いろいろ疑義はあります。遠い将来を洞察するという意味でです。
対抗する自民党様も、真剣に考えないと埋没するかもしれません。絶対にそうなってほしくないのですが。人々は、一般的に近視眼的なところがありますので。