『茶処真壁ちなー』探訪記

2008年02月17日 00時05分46秒 | 沖縄現地情報

冬の小春日和に(昼の気温は、17~18度)、沖縄本島南部糸満市真壁にある登録有形文化財建造物登録(築117年の民家である)の「真壁ちなー」へ行って来ました。築100年以上の沖縄民家が、綺麗な保存状態で喫茶店として活用されています。

▲<南側一番奥から、入口を望む。左奥が上り口。中央奥が厨房です。>
入口から一番奥が、掛け軸や三線を飾っている「一番座」です。
<私は、「一番座」でコーヒーを頂きました>
「二番座」は、壁一面に仏壇が入っていて、先祖の位牌を祀る部屋です。
<「二番座」>
一番手前の部屋は、「台所(トゥングワ)」で、店の厨房になっています。
各部屋の裏(北側)に「裏座」と呼ばれる家人の寝室や居間があります。
建物の外には、北西には、「フール(豚小屋+便所)」があり、井戸、納屋(家畜小屋)がありました。
屋根は昨年、瓦が葺き替えられ新しくなっていたが、風情のある美しい屋根です。

一番座と二番座が客用です。少し大きな畳の8畳が襖(ふすま)を取り払われて、二間続きになっているので、何とも言えないゆったりとした空間になっていています。
一番座裏の「裏座」には、この日から出された「ひな人形」が出ていました。

沖縄の南部地区(一番戦いが激しかった)にあって、戦争の空襲や火災から逃れ、焼滅していない事が奇跡と思います。事実、柱には弾跡が生々しく残っていました。

食事をした後だったので、コーヒーを頂いて、小1時間過ごさせて頂きました。
古い残った民家を文化財として保存つつ、一般の人に、手入れの一届いた状態を見見せて頂ける。貴重な文化財を形式保存するのではない、有効活用した稀な成功例だと思います(建設資材が少ない沖縄本島で、100数年前に、これでだけの建築物が造れた事が観れる貴重な文化遺産です)。
「ひめゆりの塔」から、車で約10分程度ですから、近くに行った際は、是非、立ち寄ってみて下さい。

『真壁ちなー』沖縄県糸満市真壁223 ℡098-997-3207(定休日は、水曜日)