晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

雨読 秋山物語(3) 5/20

2013-05-21 | 雨読

2013.5.20(月)晴れ

 143 御器(ごき)
 リューと違って御器は全国的な方言である。御器とは椀のことであるが、全国的ならば方言では無いというのが本当だろうけど、そのくらい広い地域で使われている言葉のようだ。
 全国方言辞典(東京堂版)では、北国および西国とあり、青森県から鹿児島県まで各地が対象となっており、関東地方、京阪神などは無い。おおむね各地の山間部あるいは離島などで使われていた言葉のようだ。
 ゴキブリの語源が御器囓り(ごきかぶり)ということを以前に書いたが、広く各地にこの言葉が存在したのは木地屋が使った言葉であろうからだと思う。
 秋山物語に出てくる話は、秋山の衆が里に下りてごちそうにあずかり、御器を褒めていると、使用人の女衆に笑われるというものである。つまり御器という言葉は全国的に存在するとしても、かなり限られた山奥の地にあるようで、少し里に下りればもう通用しない言葉のようだ。
 語源大辞典(東京堂)では「かつての新語で、御器は当て字。漢語の合器から。合子ともいい、木地引細工のこと。禅僧の輸入したものらしい」とある。
 木地屋が元々の言葉ではないものをわざと御器という風に丁寧な字に当て字して使った背景には、自らの祖を惟喬親王とし、菊の家紋を使い、木地屋免許状などを所持して権威づけようとしたことと関連があるのではないだろうか。
 そして秋山を始め、御器方言の残っている椎葉や祖谷など山奥の地には平家落人などの伝説が残っている。平家落人とまで言われなくても、最奥の集落には、高貴な都の言葉や習慣が残っているという風に言われるのが常である。上林の大唐内もそうであり、三和町の大原もそう言われてきた。
 その原因については改めて書いてみたいが、少なくとも木地屋が使った御器という言葉が高貴の出であるという一つの例えになっているのでは無いだろうか。
 ちなみに京都市内では御器というのは使わないようで、上林においても使われていないようだ。大唐内や大原でどうだろうかと気になるところではある。
つづく

【晴徨雨読】237日目(2007.5.20)出石~福知山
もうゴールは直前だ。福知山は高校3年間通った街で勝手知ったる所なのだが、以外と行ってないところが有り、福知山城、治水記念館などを訪ねる。こんな機会でなければ一生訪れることは無いだろう。福知山城では「福知山さん葵の御紋」の謎が解ける。夜は谷垣氏のおごりですっかり酔っ払ってしまった。Img_5877
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治水記念館と福知山城転用石


【今日のじょん】恒例のじょんのびビヤガーデンが始まった。といっても数日前から始まっているが、、。じょんはちょいともらえる竹輪が楽しみで一緒に楽しんでいるが、ビールもペロペロなめているので、いける口みたい。P1040466

   

オリオンビールはうめーなー。

コメント
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