晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

雨読 秋山物語(1) 5/18

2013-05-19 | 雨読

2013.5.18(土)晴れ

 秋山郷については「北越雪譜」(鈴木牧之)、「山の女」(山田ハルエ)、「新・北越雪譜」(辺見じゅん)、「秋山物語」(浅川欽一)などを読み、現在「秋山紀行」(鈴木牧之)を読んでいるところである。この越後から信州にまたがる山深い谷がなぜこんなにも興味をひくのか不思議な感がする。民俗学的に貴重なものが残っているからだろうか、異国の風俗に憧れるような気持ちだろうかとかいろいろ考えているのだが、どうもそのようなものではなさそうだ。
 牧之が秋山郷を訪ねたときには牧之が生きていた時代よりも何十年も何百年もの以前の生活を目にしたのだろうし、今私たちが書物の中で見る秋山郷の生活は私たちの知らない、百年近く前の生活なのだろう。原郷に対する憧れ、想いのようなものが秋山郷に惹かれる原因では無いだろうか。
 実は2006年の旅の際、津南町を小千谷に向かって走りながら、秋山郷には寄っていない。秋山郷のことを何も知らなかったからだ。北越雪譜は随分前から持っていたが、ページを開くことも無かった。旅が終わってから北越雪譜で秋山郷の記事を垣間見てすっかり虜になり、未だ現地に赴くことも無く書物の中に想いを馳せている。
 
 
 「秋山物語」(浅川欽一採録)スタジオゆにーく、1977年12月発行 古書
 ネット販売で古書を購入する場合、高価なものは事前に図書館から借りたりして内容を調べるのだが、1,000円以下のものはタイトルと著者、目次などの情報で購入してしまう。手元に届いて、予想通りのものもあるが、まるで見当違いの本もあり、またその逆に予想以上に素晴らしい本だったりもする。「秋山物語」はこの部類で、装幀、内容、値段とも大満足の一冊であった。
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おしゃれな外箱と切り絵の挿絵が


 実はわたしが読む前に、同じ秋山ファンの中尾さんにお貸ししたのだが、「装幀がいいわねえ」というのが第一声であった。内容についての感想は聞いていないのだが、きっと好意的なものと思っている。
 内容は、浅川氏が1959年から秋山郷に通い、古老などから昔話や伝説、世間話や実話など様々なものを採録して集めておられたものを信濃毎日新聞の夕刊に掲載され、それらをまとめて再構成されて本になったものである。
 よくそういった民俗学的に貴重な地域などには大学の研究室などが大挙して、聞き取りや現地調査をして学術論文としてまとめられたものがある。きっと秋山郷についてもそのようなものがあるのではないかと思うのだが、読者の期待とは裏腹に実につまらないものが多い。「秋山物語」はやっていることは学生たちの所作と同じなんだが、本の内容は雲泥の差で、そのおもしろさにあっという間に読了してしまった。この違いはいったい何だろう。つづく

【晴徨雨読】235日目(2007.5.18)鳥取~浜坂~香住
ブログ晴徨雨読の旅の部分で検索エンジンからの読者の多い記事は久高島岡本太郎だが、浜坂の加藤文太郎の墓というのもベストテンに入るものである。ここが文太郎の故郷であることは知っていたが、そのお墓がそこまで有名なものかは分からなかった。大体有名人の墓なんぞ何の興味も無いのだが、文太郎のお墓は行って良かった思う。大規模な墓地であり、たどり着くのにかなりルートファインディングのテクニックを要するのが加藤文太郎らしい。ルート図も表示されていたのだが、、、。享年31才、偉大な登山家である。Img_5751



このルート図で墓石を見つけるのは至難の業。


【作業日誌 5/18】
ドッグランど、階段手すり完成
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これは朝の写真でまだ手すりがついていない。ここに2?4材がかかるわけだが、アーチの固定にもなる優れものである。

【今日のじょん】今朝は30分ほど寝坊してしまった。起きてゆくとこの始末である。かすかな抗議の意味なのか、ストレス解消なのか、とにかくごめんよ。P1040456
   


 
 

コメント
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