晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

御前崎灯台 11/30 

2006-12-05 | 旅行記

 2006.11.30(木)     曇り~雨~快晴     
 7:00 起床   
10:10  焼津マリンパレス発~太平洋自転車道~R150~県道240号線~
       御前崎灯台~
15:30  御前崎YH(静岡県)着
 
 ウィークディとあって宿泊は2組のようだ。独り占めの風呂を3回入る。食事を済まし遅いスタートをした途端に雨が降り出した。また宿に戻り雨仕度、結局10時過ぎの出発となった。出がけに宿の人から太平洋自転車道の話を聞く、御前崎まで自転車道があるということだ。よし今日は国道を走らずに済むぞ、とても楽しい気分になる。海に向かって
走ると、堤防の上に遊歩道がある。休憩所やトイレなども完備されており、景色も抜群で最高の自転車道だ。時間的に高齢者の散歩時間なのだろう、多くの方と行き違う。Img_1944 Img_1947

左:太平洋自転車道の焼津地点、とても綺麗だ。
右:大井川、川沿いにも自転車道があるようだ。


  10Km程走ったところでいきなり自転車道は無くなる。続いているのはダートの道で
諦めて県道を走る。そうこうしているうちに大井川にかかる。越すに越されぬ大井川なのだが、今は渇水期でもあり、見たところなんとか歩いて渡れそうな水量である。ただ川幅はとてつもなく広く増水時には一面の川の流れとなるのだろう。大井川を渡ったところで
自転車道を探すべく河口に戻る。ところがそこは自転車道ではなくて、すぐに行き止まりとなる。諦めて県道31号線に戻る。国道150号線に出合い、いよいよ国道を走らなければいけないかというとき、国道の左に太平洋自転車道の看板が出てくる。国道と分離されて自転車道が走っている。相良の辺でまたしても自転車道は消えてしまう。やむなく国道の歩道を走っていると、案内看板が現れる。海沿いとばかり思っていたのが今度は山沿いだ。とにかく案内表示がいい加減で何回も見失ってしまう。最初から国道の歩道を走っていればわかりやすいのだが、今日の目的は太平洋自転車道を走ることなのだ。
 地頭方というところでこの道の特性がわかる。つくばりんりんロード同様かつての鉄道路線の廃線跡のサイクリングロードなのだ。
Img_1953

地頭方駅跡


 それにしても道と案内の中途半端な自転車道である。開通当時はしっかりしていたのかも知れないが、年月とともに荒れてきたという事かも知れない。事ほどさように国道150号線と県道240号線の合流あたりは、訳のわからないままに消滅してしまった。
 県道240号線から御前崎灯台に向かう。もう何十年も以前、家族で訪れたことがある。浜松からバスに乗ったのだろうか、雨の中を何時間も乗り、くたくたになって岬のホテルに着いたことを憶えている。したたか呑んで灯台も訪れずに帰ってしまった。酒を呑みにだけいったような旅であった。従って今日の灯台は新鮮である。誰もいない灯台をカンコンカンコンと登り、展望台に出ると立っていられない程の風が吹き付ける。東の山並みの間に小さな白い峰が見える。富士山かなあ、富士山ならこれが見納めかもしれない。Img_1963 Img_1966 Img_1960

左:富士山かなあ 



中:御前崎灯台 右:灯台から遠州灘




走行距離59Km(ホームセンター往復5Km)  累計5,091Km   
費用15,298円

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石田徹也展 11/29

2006-12-05 | 旅行記

 2006.11.29(水)     曇り     
 7:30 起床   
10:10  オレンジホテル発~駿府博物館~登呂遺跡~R150~県道416号線~
15:35  焼津マリンパレス着~焼津市歴史民俗資料館
 
 石田徹也という画家をご存じだろうか。「飛べなくなった人」擬人化された遊園地の飛行機はご存じの方もあるかも知れない。彼の遺作の展示会が静岡駅近くの駿府博物館であるのだ。昨年31才の若さで踏切事故で亡くなったため、遺作と言うべきなのだろう。NHK日曜美術館で紹介されたことがあるので、知ってる人は知っているという感じなのだろうが、現物を見て驚いた。人間の持つ不安や現代社会の不条理を絵を媒介にしてかくも端的に表した天才はいないのではないか。ムンクの叫びの様だという批評家もいるが、私は中原中也が思い浮かぶ。内なるモチーフを絵に表せるか詩に表せるか、そんな単純なことが実は常人には出来ないのだ。Img_1920

石田徹也のポスター(飛べなくなった人)



 静岡で登呂遺跡は逃せない。戦後初の本格的発掘であっただけに、遺跡は整備され博物館も充実している。弥生時代の農耕具を見るとき、私たちの親の使っていたものと基本的には変わらないのに驚く、数千年進歩がないのか、弥生時代に完成されていたのか。
 登呂遺跡でも富士山はみることができたが家屋や電線があり、アングルはよろしくない。Img_1923 Img_1926

登呂遺跡竪穴式住居と富士。



 安倍川からの富士は五合目からが空と同化し、積雪の部分だけが宙に浮いているようで素晴らしい眺めである。Img_1928

安倍川からの富士山


 大崩海岸はR1、R150,東名高速ともトンネルを通る中で唯一海岸沿いを走っている。砂州や砂丘の続く穏やかな東海道の海岸線でここだけは固い岩盤が続くのだろうか、三陸を思い出させるような断崖となっている。富士、霞む伊豆半島そして太平洋の三者のコントラストが素晴らしい。Img_1934 Img_1932

左:大崩海岸の海上道路
右:野生の鵜がいて、大変おもしろい。


 うねうねとしたカーブを下りきるとそこはもう焼津である。なつかしい宮古以来の磯の香りがしたと思ったらすぐにマリンパレスに到着した。Img_1935

大崩海岸は絶壁が海に落ちている。


 焼津歴史民俗資料館は設備、資料とも整っているにもかかわらず入場無料である。特筆すべきは小泉八雲と第五福龍丸事件である。第五福龍丸自体は東京夢の島に展示されているのであるが、ここ母港の焼津には各種資料の他遺族の手記なども展示されており、核の悲惨さ、核廃絶に対する思いが伝わってくるのである。小泉八雲に関しては帝大講師の際に古き伝統の残るこの地を何度も訪れ、この地での作品もいくつかあり、資料館では来年に小泉八雲資料館を発足させる予定だそうである。
  なお、前述の石田徹也氏は焼津の生まれである。
 
走行距離26Km(博物館往復4Km)  累計5,058Km   費用2,192円

★ やいずマリンパレス(焼津船員保険保養所)8,500円 設備は最高
  温泉は循環だがカルシューム・ナトリウム塩化物泉

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静岡へ 11/28

2006-12-05 | 旅行記

 2006.11.28(火)     曇り     
 7:30 起床   
 9:00 旅館大家発~R300~県道9号線~身延~県道10号線~富士見峠下~
      R52~興津~R1~静岡駅~
15:30 オレンジホテル着
 
 下部温泉(しもべおんせん)はぬる湯である。源泉でも36度程度だから湯船に届く頃には体温を下回っていることは確かである。従ってぬる湯の源泉と源泉を湧かしたお湯の二つの湯船がある。古代檜のお風呂で混浴である。熱湯の好きな私にはどうも気に入らないのだが落ち着くことは確かである。何組か宿泊客があったのだが、一泊で帰るのは私だけらしい。他の方は療養目的で数日滞在されるとか、なるほど効果があるのかなあと納得する。雨の場合は連泊すると言っていたのだが、とにかく雨は落ちてこない、ほんとはゆっくりしたいのだが出発することとする。
 下部温泉の道は車一台通れるかという細い道だが、時々ダンプが上下する。そのたびに乗用車や商用車はすれ違うのに大騒ぎとなる。なんでも上流で工事が行われていると言うことである。下部の奥には湯之奥という集落がある、現在は7,8軒だそうだが、全てが赤池さんという姓だそうだ。連泊していれば是非行ってみるのだが、、、。Img_1912

下部温泉の道、もっともっと細くなる。


 下部駅前の郵便局でたまった資料と不要になった物品を小包で送る。「次回同じ宛先に送れれる場合は50円引きになりますよ」局長さんが親切に教えてくれた。同じ宛先に何回送ってると思うねん、そんなもんはよゆうてくれよ。
 国道を避けて並行する県道を走る。決して道は広くないが通行量がぐんと少ない。富士川と身延線と農村風景の続くだけの道だが本当に楽しい。なぜってずっと下りだから、、。
小田原で海抜ゼロに近いはずだから、興津でチャラになるのだが、こんなに下って良いのかなと思うほど快適な下りが続く。
 身延は日蓮宗身延山の門前町である。通りはすっきりしていてとても気持ちいい。キリストの例の看板がないだけでも充分である。Img_1913
身延の町並み


 下り坂の追い風であっという間に十島に着く、この間名も知らぬ温泉が沢山ある。午後の時間帯なら願ったりかなったりで宿泊するのだが、残念だ。国道は嫌なので最後まで県道を行く、最終の温泉瓜島温泉が県道沿いにある。時々走っていた工事の車も遂にいなくなり、東北や北海道での孤独な走りが戻ってきた。恐ろしく細く孤独な道が現れたかと思うと頭上にもの凄い近代的な道路が現れた。第二東名道路だ。Img_1918 Img_1919

私の通る県道と頭上の第二東名。



 あの橋桁の数センチが私の数ヶ月の旅費だと思うと情けないやら腹立たしいやら。富士見峠の登りは暑くて半袖一枚となる、途端に200mで峠下のR52に出てしまった。ここからも下りが続くのだが、大型車の通行が多く危険きわまりない。興津でR1に出逢い清水を過ぎるとバイパスのあるせいか最高の道、最高の走りとなる。同じ国道1号線でも横浜とこうも違うものか。気持ちよく静岡に着いた。ビジネスホテルに落ち着き、ブログの更新をする。今日は5,000Kmの赤道祭だ。よく走ったものだ。ちょっと高級なおでん屋で、一人で祝杯を挙げる。
 
走行距離78Km  累計5,032Km   費用11,881円

★ビジネスホテルオレンジホテル 朝食付き5,500円 店員さんが親切

コメント (1)
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