4月末の雪で隠れてしまった常念坊が最近の真夏日で再現した。
目を凝らせば、枠内に黒衣の僧形が現われる。
右手稜線の下に見える黒い塊は忠犬「ころ」である。雪まろげて主を守る姿が頼もしい。
さらに凝視すれば、右手の錫杖と黒衣に重なる左手にぶら下がる貧乏1升徳利が見えてくる。
麓の酒屋に酒を買いに山を下る姿だ。
酒屋に着くと正直な酒屋さんには「1升入れてくれ」といって徳利を渡す。
ずる賢い酒屋には「この徳利を一杯にしてくれ」と徳利を渡す。
亭主は愛想笑いで徳利に酒を注ぐのだけれど、いくら注いでも徳利は満たされない。
半べそをかいて、亭主は日ごろの悪行を悔い改めるのである。
ここのどこかに常念坊が隠れている
里は新緑の装い
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