常念が見える部屋から

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石巻にて

2012年06月18日 | 旅先の風景

 

初めて被災地に両足で立った。

港に近い被災した小学校に向かった。

その光景は地震 津波というより、火災被災を思わせた、津波に浚われた自動車から漏れたおびただしい量のガソリンが波に乗って校舎周辺に漂い、何かの弾みで発火した元火が、水面を覆う厚い揮発油の層に引火して一気に燃えたらしい。

その時の校舎水没状況は判らない、しかし外観に比べて内部には火災の痕跡は薄い、地震や津波で押し倒された、什器・教具・教材が1年を経た現在も、その時のままの姿で残されていた。 報道を通して何回も目にした光景である。

いまだに復興の気配が見えないのは、広大な被災地の活用がまだ決まらないからだという、公園になる可能性もあるらしい。

校舎前の無残に焼け焦げ杭のように立つ銀杏の根元に、確実な再生のドラマをみた。

もし 10年後 この地に立てたなら、広大な記念公園のどこかに、天に向かって伸び続ける若い銀杏を見ることができるかもしれない。

是非見たいと思う。

 

 

 

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