針外し/爺さんの独り言。役にたたない情報ばかり。

自作のスピナーベイトで今日もバスを釣るぞ!。人はそれを「G」と呼ぶ。爺さんの「G(ジー)」の意味だった。ガクン!。

最後に三蔵の乗馬。

2022-05-17 17:24:48 | 漢詩・古典・エトセトラ

まず、三蔵法師こと玄奘については以前触れたので省略するが、その乗馬は白馬である。原作では玉龍という名なのだが、本名を明かさない通例により小龍や小白龍などの名が使われる。

これは当然ただの馬ではなく、正体は龍神の子だ。なぜ馬になっているのかというと、かつて西海龍王敖閏(ごうじゅん)の宝玉を火事で焼いてしまった罪で天帝に死罪とされるところを、通りかかった観音菩薩の慈悲で救われたのでありました。

           

 しかし、すぐに無罪放免というわけにいかず、天竺へ経典を求める人の足となるという交換条件だったため、小白龍は蛇盤山の鷹愁澗(ようしゅうかん)という谷川で待機することとなった。

 そして、五行山で孫悟空をお供にしたばかりの三蔵法師がここへやってくるのだが、小白龍はその使命を忘れていたばかりか、空腹のために三蔵法師の馬を飲み込んでしまう。三蔵法師は腰を抜かしてしまい、悟空は逃げながら戦う龍に決定打を与えられなかったため、土地神と山神を呼び出し、対処法を聞き出そうとする。

 大体龍という動物は空の上で「おしっこ」をするとそれを飲んだ人間は「不老長寿」を得られるとあります。何回の」話だか忘れてしまいましたが八戒にせがまれておしっこを出そうとするが、八戒「なんでそんなに勿体ぶっているんだ?」と言うと「師兄、無理言わんでくれよ、このおしっこを求めてどれだけの人間が苦労しているか」

           

 すると、大元の観音菩薩が来れば観念するだろうということで、悟空は観音菩薩を呼び出し、事の顛末を報告する。それを受けた観音菩薩はまじない的なもので小白龍を馬の姿にし、以後は三蔵法師の乗馬として最後まで旅に付き添うこととなる。
                  

 この後は基本的にはずっと馬のままなのだが、一度だけ龍となるシーンがある。それは黄袍怪(こうほうかい)(この妖怪も天女を追いかけて天界から下った者です)との戦いで、三蔵法師は虎に変えられて捕らわれ、悟空ら弟子達も散り散りという大ピンチに際してだ。小白龍は龍となって黄袍怪と戦うが敵わず、結局は悟空に助けを求めることとなる。

          

 此れは玄奘三蔵が周り巡った経路ですが、天竺(インド)についてからもかなり色々な所を回っています。この地図の右側の「唐」の国で回っているのは帰ってきた時の経路ですね。取経の旅に出かけるのに、早く出たいのに、こんなに回ってから出国するはずがないからである。

此れじゃいくら健脚でも馬が無いと無理だね。物語の中でもこの白馬の功績は「大」ですね。

コメント
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