虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

今日の「龍馬伝」

2010-02-28 | 映画・テレビ
今日の龍馬伝。山本琢磨事件。司馬の「龍馬がゆく」でもこれはとりあげていなかったけど、これを取り上げたのはよかった。

福山龍馬は、今のところ、現代のどこにでもいる普通の青年のように描いているのはいいのだけど、実に周りによく気を遣い、しきりに「ありがとうございます」とか「すいません」とか言って頭が低い。

武市半平太の嫁さんが龍馬に柿をむいでやって出しても、ただ、無愛想な顔をして黙って食べるだけで、一言もお愛想を言わず、いつも帰りには、家の塀で立ち小便をして困る、と書いていたけど、そんな龍馬が見たら、どう思うだろうか、とちょっと思った(笑)。

この時期に、清河八郎に「虎尾の会」に入れよと誘われたと思うのだが、八郎は出してくれないのかなあ。


「安保条約の成立」(岩波新書)

2010-02-28 | 読書
だいたい岩波新書はあまり買わない。学者が書くものが多く、固く、わかりにくい。
ましてや、政治のものはなおさらだ。
でも、今、すごくおもしろいものを読んでいる。
岩波新書の「安保条約の成立」だ。
1996年刊だから、もう14年前の本だ。

この本の題名は天木直人のメルマガで知った。
やはり、固い、読みにくい、しかし、衝撃的だ。すごい学者がいたものだ、と思った。
戦後の講和条約、安保条約が成立するまでの経緯を丹念に追い、まるで松本清張の推理小説を読むような戦慄すら感じた。

今の日本に米軍基地があり、日本は米軍に従属してきたそもそもの由来、わけが明かされる。

特に、戦後日本の米軍依存の方向が決まる上で、昭和天皇の意向が大きく働いていたことを知った。
いままで、天皇はマッカーサーに会い、責任はすべて自分にある、とかいって謝り、あとは「象徴」なので、どんな政治的動きもしなかったと思っていたが、違った。

戦後史はまったく知らないなあ、と痛感。

この本を書いた人は豊下樽彦氏。いっぺんで、ファンになってしまった。知るのがおそすぎるなあ。