虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

投票前日の新聞 あきれるザ・コラム

2014-12-13 | 新聞・テレビから
今回の選挙、テレビ局は選挙をほとんど無視、無関心状態だったが、新聞もその熱意のなさでは、同罪だ。

今日、投票前日の各社の社説

朝日・・・・被災地と地方創生
毎日・・・・ここを問う・・・若者ために(注18歳選挙権実現をの内容)
読売・・・・ネット情報を有効活用しよう
日経・・・・成長促すエンジンにIT戦略生かせ
産経・・・・安全保障も選択基準に
東京・・・・介護・医療、安心への将来像示せ

大新聞社自身が争点ぼかしをして、国民の目隠しをしているといわれてもしかたあるまい。
まだ、地方紙の北海道新聞のがまじめだ。「憲法論議、前のめりは許されない」が社説だ。

安部さん、今度の選挙で狙っているのは、まずは、大企業の悲願である法人税減税、そして、原発再稼働、集団的自衛権、目標は憲法改正。財政再建、景気回復など、ほんきでやるきはない。わが亡きあとに、洪水来たれ、だ。


朝日は社説の下に、ザ・コラムとして、また駒野剛(論説委員)に長い文章を書かせている。題は、「政治の志 目前の利益と将来の福利」。

最近の若者の文章は、コピペとかで、ネットからいろいろな情報、文章を引用したあげく、最後に、自分の感想をちょこんと書くだけ、ということらしいけど、この人もいつもそんなスタイル。今日は、浜口雄幸首相の緊縮財政について、大半の文字を費やし、最後にちょこんと自分の感想を書く。「浜口に思いを寄せながら、志ある人を求め、一票を投じたい」と。

この人は「志」という言葉が好きなようだ(前回も「志」と書いていた)。
「志」が好きなら、選挙前日のコラムだ、ジャーナリストとしての志を書いたらどうだ!

浜口首相の事例をくだくだ長く書いて、気になることを(わけわからんこと)を書いている。

浜口首相は、当時の歳出の30%を占めていた軍事費を削ったのだが、この記者は、「今、当時の軍事費に匹敵するのが社会保障だ」と書く。「予算の3割余に達し、配分先も年金や介護など高年層向けが大半で、「子供子育て」は5%にすぎない。毎年、1兆円程度ずつ増えていく社会保障は税収だけでは賄えず、国債の発行で補っている。国、地方合わせた長期債務残高は1010兆円に達しており、子や孫の世代に引き継いでいかざるをえない」


で、なにがいいたいのだ?と思いきや、次の文章で、突然、憲法を引用する。こうだ。

「日本国憲法97条は、「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は・・・現在および将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである」と明記する。

うーん、何をいいたいのだろう その次の文章がこれ。

「自らの権利で、将来世代の権利を侵すことは、不道徳であり、許されない」

つまり、高齢者の高額な社会保障は、子供の権利を奪うことになる、不道徳だといっている。社会保障を削れ、といっている。選挙後は、おそらくこんな声が大きくなるだろう、と目先に鋭い駒野氏は思っているのかもしれない。

しかし、憲法の基本的人権を引用して、こんな感想を書く駒野氏は、まったく不道徳で許されないのではなかろうか。




選挙前の自滅するテレビ

2014-12-09 | 新聞・テレビから
今朝の朝日に「ワイドショー 選挙放送 激減」の記事。解散から1週間の放送時間で見ると、前回の2012年と比べ約3分の1になっているそうだ。選挙は高視聴率が見込めないという理由と、自民党がテレビ局に文書で「公平な報道」を求めたことで、慎重になったからだとか。

ワイドショーで選挙の話をしなくなったのは、たぶん、だれもが感じていたことだろう。わたしもそう思っていた。新聞のテレビ欄を見ても、選挙の文字は少ない。
テレビ局が、今度の選挙への国民の関心をそらし、投票率を低くすることに荷担している、と言われてもしかたがない。

テレビで選挙の話をしないのは、ワイドショーだけではない。ニュース番組自体が選挙を問題にしない。


昨日、12月9日(火)NHKニュースウォッチはこうだ。
1 原油安で国際線の運賃、灯油、下がる 原油安の光と影
2 RSウイルス感染症
3大雪で孤立 徳島
4高倉健 最期の手記
ここまでで30分経過 そして、選挙「党首を追って」 自民、民主 それぞれ5分弱党首の選挙運動を追う、解説もなにもなし。次のニュース、コーヒーブームも森林破壊に移る 天気予報。

10時ABC 報道ステーション
1,大雪 徳島
2,RSウイルス
3,ノーベル賞
4,注目の選挙区 北海道5分 コメント、解説なし
5,タカタリコール

今日12月10日(水)
NHK7時のニュース
1ノーベル賞、2,LED研究、3,特定秘密保護法 施行
4青酸カリ事件、5CIAの残酷な尋問、
6、選挙北海道7区の選挙運動のようす 5分
7,米兵ひき逃げ、8,冷凍パスタ自主回収 天気予報

9時NHKニュースウオッチ
1,滋賀、竜王 パラグライダー男性が宙づり
2,株安
3,CIAの残酷な尋問
4,飛び抜けた才能のばせ(子供)プロジェクト
5,選挙 維新、孔明、次世代の党首を追う
6,ノーベル平和賞 あと1分程度で、7特定秘密保護法 施行 8青酸カリ事9,沖縄知事10不正開票事件11,中国禁煙
気象情報、スポーツ

10時ABC報道ステーション

1,ノーベル物理学賞 ノーベル平和賞
2,特定秘密保護法
3 株安
4マララさんのスピーチ
5翁長沖縄知事初登庁
6,滋賀 竜王宙づり
7,注目の選挙区 沖縄選挙区5分
8英国王子夫妻グラウンド・ゼロ訪問
気象情報、スポーツ



どの局も、ニュース番組でさえ、選挙をトップにもってこない。だいたい始まって30分近くたってから選挙を持ってくる。まるで、テレビ局で共同歩調をとっているが如しだ。


テレビを見ている限り、今度の日曜日には大事な選挙があるとはとても思えない。革命前のルシ16世ではないが、「特になにもなし」で、いつもと同じような日常がつづき、選挙に行く気持ちもおきないのではないか。

700億円もかかる総選挙。経済対策、原発、集団的自衛権、憲法、これからの国民の未来を決める大事な選挙。テレビ局は、どの党に投票するかは問わず、選挙への関心を喚起し、投票行動を強くよびかけるのが報道マンとしての良心であり、義務だろう。

それを視聴率が望めないからという理由で、放送をしないテレビ局とはなんだ?テレビはもはやジャーナリズムをやめた、と宣言したのか。司会者、取材者、カメラマン、テレビ界で働く人々はおそらく慚愧に堪えぬ思いだろう。恥じてしかるべきなのだ。

また、自民党から要請文書がきたから、自粛する。権力にすり寄るテレビ局なら、すべての局が大本営発表に横並びするのもすぐだろう。

地デジとかでチャンネルはやたらふえたようだけど、主な報道番組はたった2つしかない。



北斗の拳ではないが、テレビよ、おまえはすでに死んでいる!(怒)


軽減税率

2014-12-07 | 新聞・テレビから
めずらしく朝日が軽減税率についての社説を書いている。
朝日は消費増税には以前から賛成している。社会保障の財源を作るためには消費増税が一番と考えている。
軽減税率もどちらかといえば、消極的、自民党寄りの考え方だ。

「税率は10%を超えて上げていかざるをえないだろう。軽減税率はその時の検討課題とし、それまでは低所得者に的を絞った給付などで対応すべきではないか」と書く。

朝日をはじめ、メディアは軽減税率についてはほとんど論議しようとしないが、論議しないものに、法人税率がある。

借金が膨大で、財政難ならば、法人税をあげるべきだろう。財政難といいながら、法人税を下げるのは理屈が通らない。しかし、これは、どこのメディアもとりあげない。たぶん、大企業からの御法度になっているのだろう。

社会保障に金がかかるのは当然だ。国の仕事の大半は社会保障だろう。軽減税率を適用すると、社会保障の財源が減る、と朝日は書くが、この書き手は自民党支持者か?

企業の経営者は今の会社の利益を第一に考える。国民のことや、十年後、二十年後の日本のことなど考えない。そういうものだ。日本の政治家のほとんどは、この大企業経営者に奉仕するのだから、われらは救われない、まったく。

見ない、聞かない、なにもない

2014-12-07 | 新聞・テレビから
選挙1週間前の日曜日、夜のテレビ番組。
面倒くさいけど、後世の記録のため(笑)、メモしてみる。


午後7時。ニュース(隠された戦時下の震災)NHK、ザ・世界ワンダーX(ぶっとび家族大集合)、毎日テレビ 、驚き!びっくりぃむ シリーポッター ABC、それマジ?ふなっしー対林先生、関西テレビ、ザ・鉄腕DASH世界一うまいラーメン、読売テレビ、モヤモヤさまーず テレビ大阪

午後8時 「軍師官兵衛」NHK、駆け込みドクター (MBS)、大改造ビフォーアフター(ABC),ニュースな晩餐会(関西テレビ)、世界の果てイッテQ(読売)、家、ついて行ってイイデスカ(テレビ大阪)

午後9時 「緑の魔境の珍獣」(NHK)、ごめんね青春(MBS)、松本清張サスペンス(ABC)、オモクリ監督(関西)、行列のできる法律相談(読売)、

午後10時・・・、やっぱり馬鹿馬鹿しいのでやめた(笑)。人々のための社会の窓となるような番組は皆無。報道番組がなく、人々の目隠しをする番組。

ものの本によると、18世紀後半の西洋の貴族たちは(いや、西洋ばかりでなく、日本のお殿様もそうかもしれない)、その愚かさは半端ではなかったそうで、世の中のことは、何も見ず、聞かず、考えず、の生活だったとか。「パンがない!」という民衆の声に「お菓子を食べたら」といったのは、マリー・アントワネットだけど、どの貴族も似たり寄ったり。ルイ16世は、バスチーユが襲撃された日、「今日は特に何もなし」と日記に書いたとか。

自民が圧勝という情報が流れている。
なにをされても、なにがあっても、「特に何もなし」、すべてに「御意」と同意するわれら。おれたちは、貴族なのか?よきにはからえ。

目隠しされていることは感じる。