虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

「安保条約の成立」(岩波新書)

2010-02-28 | 読書
だいたい岩波新書はあまり買わない。学者が書くものが多く、固く、わかりにくい。
ましてや、政治のものはなおさらだ。
でも、今、すごくおもしろいものを読んでいる。
岩波新書の「安保条約の成立」だ。
1996年刊だから、もう14年前の本だ。

この本の題名は天木直人のメルマガで知った。
やはり、固い、読みにくい、しかし、衝撃的だ。すごい学者がいたものだ、と思った。
戦後の講和条約、安保条約が成立するまでの経緯を丹念に追い、まるで松本清張の推理小説を読むような戦慄すら感じた。

今の日本に米軍基地があり、日本は米軍に従属してきたそもそもの由来、わけが明かされる。

特に、戦後日本の米軍依存の方向が決まる上で、昭和天皇の意向が大きく働いていたことを知った。
いままで、天皇はマッカーサーに会い、責任はすべて自分にある、とかいって謝り、あとは「象徴」なので、どんな政治的動きもしなかったと思っていたが、違った。

戦後史はまったく知らないなあ、と痛感。

この本を書いた人は豊下樽彦氏。いっぺんで、ファンになってしまった。知るのがおそすぎるなあ。

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