虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

支持率40パーセントの怪

2014-09-17 | 新聞・テレビから

朝日新聞のバッシングが続いているが(むろん、朝日の責任ではあるが)、これが、原発や東電の取材、また政府批判の自粛にならないことを祈るばかりだ。五大新聞のうち、3紙(読売、日経、産経)は財界・政府側の新聞だから、朝日が沈黙したら、あとは毎日のみ。毎日一社を沈黙させることなどスポンサーの財界にとってはかんたんだ。また、テレビは報道メディアとしてはすでに死滅。財界に牛耳られ、まともな報道番組はない。まさに、大本営発表の時代がきている。

最近、景気悪化の記事を見ない。アベノミクスとして大々的に報じられ、国民の世論調査でも、原発よりも憲法よりもなによりも景気・経済を安倍政権に期待していたのに、その検証がない。その効果は何も現れず、一時的に大企業や富裕層に利益を与えたが、物価高、増税で国民の生活は深刻だ。消費税10%を決定するまでメディアは、アベノミクスの破綻は封印するつもりなのか。

経団連が献金を再び始めるという。政党交付金を始めたのは、献金を廃止するためだったが、しかし、政党交付金はそのまま。

政党交付金、毎年、約300億円を超える。
自民党がこの半分近くで、民主党、維新、公明、みんなの党を含めるともう300億円になる。
これらの党(どれも原発再稼働、特定秘密保護法案、集団的自衛権をすすめようとする政党だ)を支持していない国民からもお金を徴収していることになる。

どう考えてもおかしい。
支持政党なしが、40パーセント近くはあるはずだが、支持政党なしの国民の税金も半分は自民党に献金していることになる。しかし、メディアが政党交付金の廃止を議論するのを目にしたことはない。


ついこの間、企業の震災復興特別税を前倒しで廃止したが、これは、企業に賃上げしてもらうためだ、と安部首相はいっていたが、いったい、どれだけの企業が賃上げしたのか、調査報告はない。

消費増税10パーセント、必ず、やるにちがいない。そして、軽減税率なども採用しないだろう。

ちょっと前、東京新聞が社説でこんなことを書いていた。

「政府が悪政に道を踏み外すのなら、私たち言論機関が起ち上がるのは義務の履行です。戦前・戦中のように犠牲を恐れて、権力に媚(こ)びるようでは存在価値はありません。日本を再び「戦前」としないためにも、悠々を偲(しの)び、その気概を心に刻まねば、と思うのです」

この言葉は空しく聞こえる。義務の履行をしていないからだ。
アベノミクスは失敗だった、と、なぜはっきり言えない。そして、なぜ、国民の今の暮らしの現況を伝えないのか。

三大アーティストコンサートと年齢

2014-09-07 | 日記
地元といってもよい猪名川町のイナホールのコンサート。知り合いに誘われて聴きにいった。
アントニオ古賀&ペデロ&カプリシャス&クロード・チアリ。

たくさんお客さんが来ていた。でも、ほとんどお年寄り、爺さん婆さん。(自分もそうなのだけど、読者諸君、自分だけはそうではない、自分は若い時のまま、と思っているのですよ。自分には自分の姿が見えない)。

かつて、少年時代に活躍した音楽家たち。どれほど年老いたやろ、という関心もあった。まず、アントニオ古賀。以前と変わらない。むしろ、ちょっとスマートになったくらい。懐かしの古賀メロデーをはじめ、数々の名曲を演奏。現役の実力者です。

二番目、ペトロ&カプリシャス登場。ヴォーカルは、五代目の桜井美香さん。美人。きゃしゃな身体なのに、歌唱力抜群。別れの朝から五番街のマリーなどのヒット曲から最新の曲まで熱唱。このペデロ&カプリシャスがテレビに登場したときは、初代ヴォーカルの前野曜子にびっくりしたものだ(前野曜子は、すぐに脱退し(その後高橋真梨子)、40歳で早死)。前野や高橋に負けずに頑張ってほしい。リーダーのペデロ梅村(いつも帽子をかぶって鬚はやした人)、かなり爺さんになっていた。病気をしたようで、しゃべりも不自由なところもあるようだ。

最後に舞台にあがったクロード・チアリ。一番、変貌していた。太って、顔もふくらんでいるように見えた。昔のクロード・チアリの記憶しかないので、驚く。でも、好々爺の風情で、もう80歳は過ぎたのだろう、と思っていた。

家に帰って3人の年齢を調べると、アントニオ古賀は73歳、ペデロ梅村は71歳、クロード・チアリは70歳とある。びっくり。舞台を見た印象では、アントニオ古賀が一番若く、次、梅村、そして最も高齢に見えたのがチアリ。

みんな、わたしの少年時代に活躍していたので、もう80歳か鬼籍に入ったのでは、と思っていたけど、デビューしたのは20歳くらいだったのだ。

3人はKKB(後期高齢者バンド)を結成しようか、などと話して会場を笑わせていた。最後は、3人で夜霧のしのび逢いを演奏。素晴らしいコンサートで大満足。

3人について、またお客さんについて、老けた、年取った、爺さんなどと書いたけど、他人も私を見たら、老けた、変貌した、爺さんそのもの、ときっと言うのだろうな。しかし、心は、夜霧のしのび逢いを聴いていた10代の頃のままなのです。80歳になっても、心は若い時のまま。これは年を重ねてから知る真実です。

会場では「写真撮影は固くお断りします」とアナウンスがったので、画像はなし。