らんかみち

童話から老話まで

いんせき補償?

2008年12月16日 | 暮らしの落とし穴
「うちの保険はいんせきほしょうが売りなんです」と、自動車保険のセールスマンが言います。「引責補償って、それ何?」と、いぶかるぼくに、彼はパンフレットの絵を指差して答えました。「隕石が落下して家を壊した場合に保険金が下りるんですよ」
 話はいつの間にやら車から家屋に移っていて、未曽有を「みぞうゆう」と読む人のことを笑えない状況に慌てました。
 
 それにしても、家に隕石が落下する確立ってどのくらいあるんでしょう。裁判員にも当たらないほどの籤運の悪いぼくに、隕石みたいなものが当たるはず無いのに、「それが実際に福岡であったんですよ。当社も保険金を払いましたが、なんと! 隕石が1億円で売れて、その方は丸儲けです」
 
 隕石が1億円で売れるというのも眉唾ですが、彼の話を聞いていると保険に加入しなかったらボロ儲けのチャンスを逃してしまうような不安に駆られるのも事実。また、若い営業マンが一生懸命に自己PRをしているのが痛いほど伝わるのも事実。
 同級生の保険屋を差し置いて、目の前にいる保険屋に加入しようと思う決め手となるのは、彼がぼくと同じで見た目で女性にモテるタイプでないからかもしれません。