らんかみち

童話から老話まで

夏休みの宿題が終わらない!

2013年08月18日 | 暮らしの落とし穴


 一年のうちでお寺が最も忙しいのは施餓鬼会の日。菩提寺の世話人を賜っているぼくだけど、今年は出仕しなくても良い年なのでお供えだけして来た。お勤めが始まる前なので閑散としているだけじゃなく、人口が減り続けているってこともあるんだろう。
 昔は境内で盆踊りをやっていたし、夜店がいくつも出て賑わっていた。子どもの頃は施餓鬼の意味も分からず楽しみにしていたもんだ。それが今や出店は一軒だけという寂しさ。

 位牌の前のお膳は菩提寺側が用意してくれたもの。いわば施餓鬼定食で、一膳が2000円。あと、維持費やら何やらで合計4000円なり~ぃ。サービス料込みってイメージかな。
 まあこれだけじゃ供養にならんだろうって考える人は、ジュースやらお菓子を供える。お坊さんに拝んでいただいたら下げるんだけど、引き取りに来ないケースも多く、それらはお手伝いしてくれた檀家さんたちに分配する。

 施餓鬼が終わったら夏が終わったって気がする。「お盆が過ぎたら海に入るな」と子どもの頃に戒められたのは、クラゲが増えて刺されるから。ご先祖さまに連れて行かれるから、という脅し文句は馬の耳に念仏で、夏休みぎりぎりまで泳いでいたと思う。
 というか、「夏休みの友」に手を焼いていたんじゃないかな。だいたいは自力で格好を付けていたとは思うけど……出来の良い同級生に頼ったことが無いといえば嘘になるな。

 叔母の家を片付けるという今夏の宿題はまだ終わらない。とんでもない量の衣服が収納されていて、それらはほとんどクリーニングが終わったままの状態で、リサイクルに出すのがもったいないほど。しかも和服なんてぼくには善し悪しが分からないから手を付けられない。出来の良い姉にでも頼りたいが、この暑さでは気が引ける。タイムリミットは後10日ほどだけど、一つの部屋をクリアーするだけで精一杯だろう。雑用が飛び入りしないことだけを願っている。